連載コラム「井澤綾華の働くママごはん」第42回
子どもが喜ぶ甘いカボチャ 傷みかけが一番おいしい
秋の北海道の味覚はさまざまありますが、井澤農園は今、カボチャが最高においしい時期です。
農園では毎年「味平(あじへい)」という品種のカボチャをこだわって作っています。外見は普通ですが、中身のオレンジ色が濃く、ホクホクとねっとりのあいだの食感に加えて、甘みやカボチャの風味が強いのが特徴です。
自分たちで育てた分、「愛情のスパイス」もあるとは思いますが、わが家のカボチャは自信作です。通販でもファンが多いのです。
カボチャは夏に収穫時期を迎え、2、3週間熟成させてから出荷します。カボチャのホクホクとした食感のもとになるでんぷんが、時間がたつにつれて糖に変化し、ホクホク感が減る一方、甘みを増します。
わが家の子どもたちは、味付けなしでも甘いカボチャに大喜び。収穫にも興味津々で、1玉2キロもあって持ち上げるのに一苦労ですが、カゴに入れると達成感でいっぱいのようでした。
味平はあまり日持ちがしない品種なため、保管していると糖がのりすぎてかびやすくなったり腐ったりしてしまいます。そのため9月中に食べるのがおすすめなのです。
実は、カボチャは傷みかけが一番甘くておいしい。傷みがある部分は見た目が悪いものの、部分的に傷んでいるだけなので、周囲をカットすれば大丈夫。わが家ではそういったカボチャを調理して食べています。ポタージュにすると、甘くて濃厚! スイーツなら砂糖を2割ほど減らしても十分な甘さになります。
ただ、この傷んだくらいが食べ頃なカボチャですが、ほぼわが家で食べるか廃棄になっています。最高においしい傷みかけのカボチャ、運よく直売所にいらしたお客さまには説明してお渡ししていますが、もったいないな~と思いながら選別作業をしています。
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