時間に追われる母親 やりくりの工夫は? mamatalkアンケート結果

写真はイメージ(maroke / PIXTA)

北海道新聞の子育てウェブサイト「mamatalk(ママトーク)」は昨年12月に、育児中の時間の使い方を尋ねるアンケートを行いました。1日のタイムスケジュールや悩み、時短のテクニックなどを質問。時間に追われる母親たちがさまざまな努力や発想で日々を乗り切っていることが分かりました。

朝のうちに夕食準備 家族で家事分担する人も

アンケートには、育児中の道内在住者105人から回答がありました。回答者は20~40代で、103人が女性。約7割が正社員やパートなどの仕事をしていました。

アンケート回答者のタイムスケジュール

起床時間は午前5~7時台がほとんどで、半数は午前6時台でした。弁当を作る人は午前5~6時台の起床が多く、子どもを起こす前に準備をしている人が多かったです。同時に夕飯の準備をする人もいました。

朝食については「栄養より食べやすさを重視」「パンに決めて、洗い物を減らす」など、忙しさを少しでも減らそうと工夫していました。

出勤や子どもの登園・登校前の朝の時間に調理以外の家事を行う人は少なかったですが、洗濯や掃除などをしている人もいました。

江別市の30代パート女性は朝に家族で家事を分担。朝食と弁当作り、洗濯物をたたむ作業は女性が、夫はトイレと洗面所の掃除、室内の除菌作業を、午前8時までにそれぞれ行っています。食器洗い機やロボット掃除機も活用し、未就学児の子ども2人も着替えを自分でするといいます。

「大事なのは全てを自分でやろうとしないこと。『お母さんが何でもやってくれる』家は、お母さんが倒れたら大変になる。非常事態でも家事が回せるようバックアップ体制を取っている」と回答していました。

電気調理鍋活用 先に入浴で時短

夕食は午後6時台の人が多く、その後に入浴する人が多かったです。入浴後に夕食をとる人も3割ほどいて、電気調理鍋で調理中に入浴する人や、「ご飯を食べると眠くなるので、先にお風呂に入ることで結果的に時短になる」との声もありました。

料理では、「オーブンを使い火加減を見ないでほったらかし調理をする」などのアイデアが目立ちました。

就寝時間は午後11時以降が半数以上でしたが、子どもと一緒に午後9時台までに寝る人も2割ほどいました。5歳と2歳の子がいる北見市の30代公務員女性は、以前は1時間の寝かしつけ後に起きて自分の時間を作っていましたが、子どもと一緒に寝て朝型の生活を始めました。

「寝落ちの心配が無くなり、睡眠時間も確保できる」と利点がありました。午前4時半に起き、6時までが自分時間で、前日の日記を書いたり、SNSのチェックなどをしているといいます。

家事は子どもと一緒に 余裕づくりへ話し合いを

アンケートには「子どもと遊んだり会話したりできない」「自分の時間がない」と悩む答えが少なくありませんでした。

ライフオーガナイザーの田川瑞枝さんは「一緒に台所に立って会話しながら準備するのも子どもと共有できる時間。初めは難しいかもしれませんが、家事時間を子どもと過ごすように考えてみましょう」と助言します。ハンバーグをこねる、ひもを引いて使うみじん切り器のひもを引っ張るなど、子どもに任せやすい作業もあります。

自分の時間が取れないという声については、「私は、『夜◯時以降の家事は各自にお任せしたい』と家庭内残業しない宣言をしました」と自らの経験を紹介。心の疲弊を避けるためにも「家族会議を開いて」と訴えています。

取材・文/石橋治佳(北海道新聞記者)

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