#19|食べられるが流通しない 野菜の希少部位お裾分け
2020/10/23写真提供/井澤綾華さん 「井澤綾華の働くママごはん」
空知管内栗山町で料理研究家として活躍する井澤綾華さんが、食育への思いをつづるコラム。北海道新聞朝刊「くらし(子育て)面」で毎月第4金曜日に連載中です。農園では10月の上旬には雪虫が飛んでいました。冬の訪れを感じる度、夏の暑さが恋しくなっています。畑に最後まで残っていたサツマイモも収穫し終え、実が大きくならなくなったピーマンやナスは片付けてしまいました。今は、タマネギやサツマイモの選別と出荷で大忙しです。
農家の嫁になって毎日作物を眺めていると、「野菜はどこまで食べられるのだろう」と、ふと疑問に思うことがあります。私は食に関する興味が強いので、食べられるかなと感じたらすぐに口に入れて確かめるクセがつきました。
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野菜もキノコや山菜と同じように体に有害な成分がなければ食べられると定義するのであれば、スーパーに並ぶ部分以外にも食べられる部位がたくさんあります。
ニンジンや大根の葉を食べるのはよく聞きますが、そのほかにタマネギの新芽、ニラのつぼみ、ショウガの根、ブロッコリーの葉なども食べられるのです。また、海外の料理にはズッキーニやカボチャの花の中に詰め物をして揚げるものもあります。
しかし、旬が短かったり、日持ちしなかったりして需要もあまりないことから、なかなか流通しません。家庭菜園や身近に親しい生産者がいないと口にできない部位でもあります。
物好きかもしれませんが、私はこの〝希少部位〟を食べ手にお裾分けしています。楽しく面白く食べてもらえることで心地よいつながりを感じ始めています。
PROFILE
井澤綾華(いざわ・あやか)
管理栄養士。天使大(札幌)を卒業後、2016年に空知管内栗山町地域おこし協力隊員に。17年、町内で農家を営む孝宏さんと結婚、18年に長女乃々華ちゃんが誕生。19年に育児休業から仕事復帰した。フェイスブックで野菜のレシピなどを発信中。札幌市出身。
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