• #19|市街化調整区域に住む 利点と難点よく理解を

    初冬に行われた浄化槽の配管埋設工事は、本体と配管を地面深く埋め込む大掛かりなものになりました。費用は土地の状態によって違います。札幌市の場合、浄化槽のサイズによって補助があります

    「ステキな家をつくろう」
    札幌在住の建築家、三木万裕子さんが、古民家をリノベーションして〝わが家〟をつくったときに学んだアイデアやノウハウをつづるコラム。


    私たちが住む札幌市中央区盤渓は、市の都市計画で「市街化調整区域」に指定されています。市街化を抑制するため、建築行為が制限されている地域のことです。

    建築制限があるからといって、何もかもできないというわけではありません。土地や建物を購入する際は、メリットとデメリットをよく理解しておく必要があります。

    わが家は築50年の住宅を購入してリノベーション(改修)し、3年前に自宅兼事務所を構えました。札幌市の場合、住宅に関していえば、既存の建物が市街化調整区域に定められた以前に建設されたものであれば、その家を改修したり、その建物の延べ床面積の1.5倍まで建て替えが可能です。うちもこれに該当しました。

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    デメリットとしては、ライフラインの整備が行き届いていない場所が多いことがあげられます。わが家も下水道の接続がなかったため、浄化槽の設置が必要となりました。補助金はありましたが、それなりの出費になりました。うちのエリアには、上水道は数年前に引かれていましたが、今でも井戸水や川の水を使用している近隣の方がたくさんいます。

    一方、制限があるので「土地の価値としては低い=土地が安く手に入る」というのは最大のメリットです。また、周りに家が少なく、作業の際に出る音をあまり気にしなくていい環境もありました。

    他にも近隣に公園がない、バスの本数が少ないなど、不便なところはいくつもあります。ただ、それ以上に中心市街地まで車で20分で行ける立地にありながら、自然に囲まれた暮らしが安価に実現できたので、自分たちは満足しています。

    三木万裕子

    三木万裕子(1級建築士)

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    東京都内の建築設計事務所勤務を経て2013年に独立。「三木佐藤アーキ」を主宰し、建物のほか家具のデザインや製作も行う。札幌市内の古い農家の住宅を修復し、夫で建築家の佐藤圭さん、長男の千木(せんぼく)君と3人で暮らす。札幌市出身。

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