連載コラム「ゆきりん先生の親子でおうち学習」第57回

#57|厳しい校則、自己表現は 美しい姿勢にこだわって

中学生や高校生からよく「校則って理不尽に厳しすぎる。髪形や服装がどうであっても勉強ができたらいいのではないですか」という質問があります。私も中学生の頃に同じように校則に反発していたことがあるので、この気持ちはすごく分かります。

しかし、私は「校則が良い悪い」という判断はしないでおこうと思います。同じ服装や髪形で統一されると「自分を表現できない」と思うお子さんもいるかもしれませんね。そんなときに私はある表彰式に招かれて驚いたことをお話ししています。

皇族もいらっしゃる格式高い表彰式でした。小学生はみんな思い思いのかわいらしいワンピースやスーツを着ていました。もちろん紺や黒が多かったですけれど。でも中学生は全員制服。そして髪は1本にまとめられて、それ以外の子は1人もいませんでした。

制服がない高校や服装に関する校則が少ない高校も出てきましたが、中学生はやはり厳しい校則の下で生活しているのだなぁと感じました。その中でひときわ目立ったのが姿勢の良い子でした。

姿勢だけが良いわけではありません。しぐさの一つ一つがとても美しいのです。背筋が伸びた座り方は、家庭教育のたまものです。誰もが、ハッと驚くほどのオーラを感じました。

厳しい校則の中で「自分らしさ」を表現しづらいと思っている中学生がいたら、ぜひ姿勢としぐさにこだわって、自分を表現してみてください。そして受験で最後に勝つのは、姿勢の良い子です。姿勢の良さは集中力と密接に関係しています。疲れづらいので忍耐力にもつながります。一生ものの自分表現だと思いますよ。

教えてくれたひと

本多抽紀江さん

家庭教師

家庭教師歴約30年。SNSを使った家庭学習支援「ぱんだちゃんのおうち学校」の校長も務める。著書に「勉強に自己肯定感は必要ない」(西日本出版社)がある。北海道を拠点に、関西、関東で活躍中。胆振管内安平町在住、2児のママ。
https://pandanoniwa.co.jp/

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