【こどもの本棚】令丈ヒロ子『病院図書館の青と空』

今回のテーマは「図書館」
推薦者 高橋奈緒美さん(帯広市図書館)

共感するシーンたくさん

9日までの読書週間に合わせ、高橋さんは「図書館」をテーマにした本を紹介してくれました。

入院することになった小学5年の空花(そらは)が、患者向けの図書館で不思議な体験をする「病院図書館の青と空」(令丈ヒロ子著/講談社)=写真=。本の挿絵の中に引っ張り込まれ、アオと名乗る少女と出会います。

「長くつ下のピッピ」の挿絵に入ると、ジンジャークッキーのいい香りがします。「名作の『あの場面のあの食べ物だ!』というものが出てきます」と高橋さん。2人は本好きならではの楽しさを共有し合いますが、ある日大げんか。退院して、もうアオには会えないと思っていましたが、診察日に「秘密の花園」を手に取ると…。

本好きなら「そうそう!」と共感するシーンがたくさんありそうです。空花が「ありのままの自分」を見つけていく姿にも励まされます。小学校中学年から。

こちらもおすすめ

「だれもしらない図書館のひみつ」
北川チハル作、石井聖岳絵/汐文社

「図書館図鑑」
小田光宏監修/金の星社

「としょかんにいこう」
ほるぷ出版

(2023年11月7日 北海道新聞帯広・十勝版掲載)

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