連載コラム「ゆきりん先生の親子でおうち学習」第55回

#55|中学生の勉強 どう関わる? 寄り添い一緒に悩もう

 

中学生になると自分でできることが増えて、どんどん親の手を離れていくという方がいる一方、「わが子は全然自分でできない」と嘆く方も多いようです。

私が教えているのは勉強のテクニックだけではありません。自分で勉強する方法も教えています。まず小学1~3年生は、手取り足取り勉強のやり方を教えてあげましょう。押しつけのように感じるかもしれませんが、それでも大丈夫です。

小学4~6年生は、テストの日程を意識させるようにしていきましょう。先生や学校によっては、時間割に「テスト」と書いてくれる学校も多いです。テストと書いてあったらその時間に向けて用意するよう促します。テストと書いていなくても「そろそろ単元が終わりそうだな」と感じられるようにしましょう。

具体的には、教科書に「ここになったら、そろそろテストだよ」という付箋を、1学期の初めに貼らせてみてください。これで随分と勉強に対する姿勢が変わってきます。

テストがない学校もあるかもしれません。でも単元ごとに区切りとしてテストをすることは勉強の習得度合いを自分で見られるので、必要だと思います。ぜひ市販のテストなどを上手に活用して、勉強にメリハリをつけてみてください。

中学生になると、勉強を教えようにも親が分からないことも多いですね。でも全然OKなのです。よく親向けの講座で話すことですが、勉強が苦手なお子さんにとって、1人ですることは「言葉も分からない知らない国にポーンと放り出されて、右も左も分からない状態で目的地に着く」という感覚なんです。

そんな中で「どうしよう。○○をやってみようか」と寄り添うだけで、何の解決にならないかもしれないけど心強いですよね。中学生の親御さんは、ぜひこの役割をしてあげてください。とにかく一緒に悩んでみる。これが大事ですよ。

教えてくれたひと

本多抽紀江

家庭教師

家庭教師歴約30年。SNSを使った家庭学習支援「ぱんだちゃんのおうち学校」の校長も務める。著書に「勉強に自己肯定感は必要ない」(西日本出版社)がある。北海道を拠点に、関西、関東で活躍中。胆振管内安平町在住、2児のママ。
https://pandanoniwa.co.jp/

2024
5/3
FRI

Area

北海道外

その他