連載コラム「井澤綾華の働くママごはん」第54回
妊娠と出産 ありたい姿 考える節目に
4世代が同居するわが家は、1歳児から95歳になる大じいちゃん(曽祖父)までの大所帯です。
大じいちゃんは時々昔話や家系のことを教えてくれます。ここ空知管内栗山町は道内でも開拓が比較的早かったらしく、井澤家が北海道に入植して今年で100年目なのだそうです。
入植当初は猫の額ほどの面積の土地を、馬を引いて耕したというお話、飼っていた鶏が産んだ卵は売るためのものでなかなか自分たちは食べられなかった話など。先人たちの苦労があって今があることをかみしめています。
井澤家の100年に比べれば、私の生きる数十年はとても浅いものかもしれません。ただ、札幌出身の私が、農村暮らしを始めた20代前半から、農家の新妻となり、3児の(肝っ玉?)母ちゃんへ立場や目線が変わっていく中で、見える景色が変わっていったことを実感しています。地方と都市部との間にある乗り越えがたいひずみやギャップにも気づき始めました。
来年、家族がもう1人増え、一層にぎやかになりそう。妊娠・出産は料理研究家のキャリアにとっては「一時停止」かもしれません。しかし、過ごし方次第でこれからの10年20年、さらにその先にありたい自分の姿を考えて整える節目にもなりそうです。
このコラムは2018年春に連載がスタート。5年半の間に、第1子出産から第4子妊娠までを経験しました。私にとって執筆することは、毎月の生活や心境を少し足を留めてつづる深呼吸の場でした。読者の皆さま、長期間ありがとうございました。応援の声がとてもうれしかったです。これからも精力的に頑張ります!
「井澤綾華の働くママごはん」の連載は今回で終了します。
この記事に関連するタグ
What’s New
- ライフスタイル
- ALL
Editor's pick up
Ranking
- すべて
- ライフスタイル
2024
5/1
WED
Area
道央
小樽・ニセコ・積丹