【こどもの本棚】tupera tupera『12の星のものがたり』

今回のテーマは「たくさんの星」
推薦者 山口悠人さん(鹿追町図書館)

星座の神話 切り絵とともに

最近、星空を見上げていますか。星好きの山口さんに、星について深く知ることのできる本を教えてもらいました。

「12の星のものがたり」(tupera tupera作/ヴィレッジブックス)=写真=は、星占いで目にする12星座の神話や伝説を、それぞれ見開きで紹介しています。

神話は歌詞のように短くリズミカル。たとえば双子座は「大神ゼウス ひと目みて 美しいレダに 恋をした」から始まります。切り絵を組み合わせたイラストもおしゃれです。

山口さんはてんびん座だそう。女神のアストレアがてんびんのはかりにかけていたのは善と悪。争いが増えた人間たちにあきれた神々が、愛想を尽かして天へ帰って行くという話です。「そういうストーリーがあるんだ、と星座に親しみがわいた」と話します。

神話のほかにも、それぞれの星座をいつどの空で見られるかが分かる表も付いています。自分の星座にまつわる話を知るだけで、星空がいつもと違って見えるかもしれません。小学校中学年から。

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(2023年7月26日 北海道新聞帯広・十勝版掲載)

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