【こどもの本棚】赤木かん子『美術館にいってみた』

今回のテーマは「美術館、博物館」
推薦者 三崎奈美子さん(広尾町立図書館)

ネコを通じて鑑賞体験

美術館や博物館に行ったことはあるでしょうか。暗くて怖そうと思う子や、子どもと静かに鑑賞できるか不安な大人もいるかもしれません。三崎さんが紹介するのは、絵本「美術館にいってみた」(赤木かん子著、宇佐江みつこ絵/埼玉福祉会出版部)=写真=。三崎さんは「鑑賞のきっかけとなり、美術館に行くハードルを下げてくれそうです」と話します。

ネコの少年はある日、きれいな鳥の絵が描かれたポスターを見かけます。美術館で実物を見られると聞いて、行ってみることに。受け付けでチケットを買って、注意事項を聞いて展示室へと入って行きます。展示室の様子や鑑賞の仕方、土産売り場の説明なども描かれ、美術館を訪れる体験ができるような作りになっています。

この本はやさしく読みやすい表現を使った「LLブック」で、知的障害のある人や日本語が得意ではない人も楽しめる工夫がされています。4歳ごろから。

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ディック・ブルーナ文絵、まつおかきょうこ訳/福音館書店

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DK社編、小林玲子訳/河出書房新社

(2023年6月21日 北海道新聞帯広・十勝版掲載)

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