英語の勉強、いつ始める?
幼少期に多様な音知ろう|フリーランス通訳・阿部侑太さん
いつから始めるかに、正解はないと思います。学習で大切なことは、何のためにやるかという「目的」だからです。
私は小学4年から週1回、英会話の塾に通っていました。楽しかったのですが、秀でて英語ができる生徒ではありませんでした。
中学2年の時、住んでいた十勝管内芽室町の交換留学プログラムに参加し、米国カリフォルニア州の姉妹都市に10日間滞在しました。現地の中学生たちはジーンズで学校に通っていました。「自由で、格好いい!ここに住みたい」と憧れました。これが英語を学ぶ目的になりました。
それからは洋楽や洋画にどっぷりつかり、英語の授業も真剣に受けました。高校2年の時、再びカリフォルニア州の姉妹都市に行き、「ここの大学に行こう」と決意しました。留学あっせん業者に相談し、カリフォルニア州内のカレッジに入学しました。
米国では授業について行くのに必死でしたが、充実していました。5年後に帰国し、会社勤めを経て2017年に通訳として独立開業しました。前職の農機具輸入会社での経験を生かし、農家の海外視察の通訳や、農機具の取扱説明書の翻訳などを行っています。
英語の勉強を早く始めなければと焦ることはありません。英語は言葉なので、目的とやる気さえあれば誰でも話せるのです。
ただ、日本語と英語には大きな違いがあります。
日本語にはひらがな、カタカナ、漢字があり、人に物事を伝える時に文字がとても大切です。ところが英語はアルファベットの26文字しかありません。26文字を組み合わせた音が大切なのです。音で人に伝えることを重視します。聴衆を前にしたプレゼンテーション(発表)というスタイルが盛んです。
ですから、英語の習得には幼い頃から音に敏感になって、多様な音を知っておくことが大切です。英語を聞き取ることができる耳を持つには、幼少期にピアノなどの音楽に親しむことがお勧めです。
小中学生対象のプチ留学やサマーキャンプなどのさまざまな英語体験をさせてあげて、子どもが「もっとやりたい」「留学したい」と言った時に背中を押してあげてほしいと思います。
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