【こどもの本棚】マイク・セイラー『ぼちぼちいこか』
今回のテーマは「肩の力が抜ける本」
推薦者 鈴永さくらさん(帯広市図書館)
失敗ばかり 関西弁のカバ
日々、うまくいかないこともあります。それでも、肩の力を抜き、希望を見いだせる本を鈴永さんに紹介してもらいました。
ロングセラーの「ぼちぼちいこか」(マイク・セイラー作、ロバート・グロスマン絵、いまえよしとも訳/偕成社)=写真=は「カバが失敗ばかりしていく絵本です」。
体が大きく、力の強いカバ君は消防士や船乗り、バレリーナにまで挑戦してみるのですが「なれへんかったわ」「話にもならへんわ」。関西弁でユーモラスな顔つきのカバ君は、読み聞かせでも大人気だそうです。
シンプルな話ですが、結論を急ぎすぎる今の時代でも、別に失敗してもいいのでは、と思わせてくれる本です。「子育てでは『失敗するな』と言いがち」と鈴永さんは親が読むことも勧めてくれます。
挑戦してみてもいいし、休んでもいい。「ま、ぼちぼちいこか―ということや」。3歳から。
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「へろへろおじさん」
佐々木マキ作/福音館書店
「いいからいいから」
長谷川義史作/絵本館
「かみはこんなにくちゃくちゃだけど」
ヨシタケシンスケ著/白泉社
(2023年3月7日 北海道新聞帯広・十勝版掲載)
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