小樽協会病院 4月から妊婦受け入れ制限撤廃

小樽協会病院で出産した林さん(中央)。4月からは妊婦の受け入れ人数の制限が廃止される

小樽協会病院(住ノ江1)は4月から、妊婦の受け入れ人数に制限を設けないことを決めた。昨年7月に分娩(ぶんべん)の取り扱いを再開後、月10人までだったが、これまで約60人の赤ちゃんが誕生し順調に実績を積んでおり、受け入れ可能と判断した。

分娩取り扱い 36週目から

1人でも多くの人に協会病院で出産してもらう狙い。分娩の取り扱いも妊娠37週目以降から、同36週目以降に変更する。ただ、母体や胎児のリスクによっては分娩を受け入れられない場合もあるという。里帰り出産の希望者は同32週目までに受診してもらう。

産婦人科主任医長の黒田敬史医師は「当初は安全性を重視して慎重に再開したが、地元のニーズを考えて判断した」と話す。

一方、妊産婦や新生児のケアも担う助産師は募集を続ける。同病院は市内の看護学校でお産の現場に興味を持ってもらえるように講義も行っている。黒田医師は「現場も精いっぱい取り組んでいる。少しでも多くの助産師に一緒に働いてもらえれば」と話す。

小樽協会病院はリスクの高いお産も扱う道の「地域周産期母子医療センター」に後志管内で唯一指定。2015年7月以降分娩の取り扱いを休止していたが、札医大から産科医派遣が決まり、昨年7月に再開した。

東京の林愛さん(35)は5日、同病院で次女を出産した。長女(2)は石狩市の病院で産んだが、分娩再開を聞き、協会病院を選んだ。林さんは「実家から近く、何かあってもすぐに駆けつけられるのでとても安心だった」と話している。(谷本雄也)

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