釧路市、産後ケア拡充へ 4月から「イコロ助産院」を委託先に追加 対象者も拡大

イコロ助産院を運営する助産師の新居沙織さん(左)と在原千玲さん。釧路市の産後ケア事業の委託先として4月から加わる

釧路市は4月から「産後ケア事業」を拡充する。産後の母親とその子どもが宿泊しながら心身を回復させるためのケアを受けられるもので、市内のイコロ助産院(武佐1)を新たな委託先として追加。利用対象も産後4カ月までから産後1年未満へと広げる。

市の産後ケア事業は、市立釧路総合病院の産科病棟を使い2019年10月に開始。宿泊しながら助産師と看護師に授乳や沐浴(もくよく)方法を相談できるほか、ゆっくり休息や食事を取れる時間を提供する。本年度からは病院に子どもの世話をするための保育士を派遣するなどサポートを強化している。新型コロナ禍の影響もあり、利用件数は2020年度8件、本年度8件(17日現在)にとどまる。

市は産後ケア事業として新年度予算案に230万円を計上。新たな委託先としてイコロ助産院を追加した。同院は2019年11月に2階建ての中古住宅をリフォームしてオープン。釧路市出身の新居沙織さん(37)と在原千玲(ちあき)さん(33)の助産師姉妹が運営する。授乳相談や乳房ケアに力を入れ、産後ヨガや離乳食教室など子育てに関するイベントも開催してきた。

昨年8月からは、2階に2部屋ある6畳の個室を利用しながら日中のみの産後ケアを始め、4月からは宿泊型を新たに始める。新居さんは7歳の長女、在原さんは生後1カ月の長女を育てる母親で、2人とも総合病院などで勤務経験があるほか、釧路市、釧路町の新生児訪問指導も行う。2人は「子育て中の緊張感を緩めて心身ともにホッとできる時間を提供したい」と話す。問い合わせは同院のLINEアカウント(@531zsfdu)へ。

市の産後ケア事業は市に住民票のある産後1年未満の母子が対象。最大2泊3日で、1泊5千円(食事代は別途必要)。希望者は健康推進課を通じて申し込む。問い合わせは同課(電)0154・31・4525へ。(伊藤美穂)

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