連載エッセー「ステキな家をつくろう」
#11|リモートワーク 余剰スペース、柔軟活用
コロナ禍以降、リモートワークが主流の世の中になりました。通勤時間を短縮できたり、遠隔地とつながるビデオ会議を利用できるなどメリットがあります。その一方で、気持ちの切り替えが難しい、集中できない、運動不足になる―などの問題もあります。
私たちは、コロナ以前から自宅を職場にした生活を送っています。前述した問題に悩まされることも多々あります。ただ、小さな家の中にリノベーション(改修)ならではの“プランの無駄”があるので、それが悩みの解消につながっています。例えば少し広めにとった玄関ホールや寝室、リビング横に設けた小さな空間などが必要に応じてワークスペースに変貌し、いろいろなシチュエーションごとの使い分けができています。
リビング、ダイニング、寝室―と場所ごとにきっちり役割を与えてしまうよりも、一見無駄と思える場所が所々にある方が、家を柔軟に使いたいときには生きている気がします。日当たりや冬場の暖房の問題から、リビングが2階になっているのも、運動不足解消やプライバシーの確保に役立っています。
ところで今すぐにでもできる案があります。可動のテーブルで時間ごとに居心地の良い場所を探したり、丸テーブルで座る場所を変えて景色や風通しに変化を付けてはどうでしょうか?
また、うちでは子供の見送りで一度必ず外に出て、朝日を浴びて外の空気を吸う習慣がありますが、それも気持ちの切り替えに良い気がします。
ちょっとしたことでも一度、家での過ごし方、身の置きかたを見直すことが、長引くコロナ禍のストレス軽減の一助になればと思います。
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