• 乳幼児も便秘に 症状気になり始め「0歳」53% NPO調査

    乳幼児も便秘になることがあり、排便の痛みや不快感などの症状に応じた正しいケアが大切だ。NPO法人「日本トイレ研究所」(東京)が昨年11月、1~3歳の子どもを持つ母親1500人を対象に聞いた排便の実態調査では、便秘状態の子どもの症状が気になりだした年齢は「0歳」が53.5%だった。同研究所は「ミルクや母乳、離乳食などの食事と同じくらい、乳幼児の排便について情報や関心を持ってほしい」と親らに呼びかけている。

    「痛み」訴えられないこと知って

    便秘は「便が滞った、または便が出にくい状態」とされる。腹痛や排便時の痛み、出血などの症状があり、診療を必要とする場合を便秘症という。同研究所はこれまで小学生の保護者らを対象に調査を行ってきたが、今回初めて乳幼児に着目した。

    子どもの便秘症状が気になりだした年齢のうち、「0歳」の内訳は、6カ月未満が23.3%、「6カ月以上1歳未満」が30.2%。1歳が21.4%だった。

    同研究所の加藤篤代表理事は「『便を出そう、出さなきゃ』という意識を大人ほど持たない一方、幼いほど周囲に痛みを訴えられないということを親に改めて知ってほしい」と求める。

    排便の頻度は個人差が大きく、調査では子どもが便秘状態にあるかどうかに分けて聞いた。便秘状態の場合、最も多かったのは「3日に1回」の35.7%。便秘状態ではない場合のトップは「1日に1回」で46.8%だった。

    加藤代表理事は「食や睡眠などを含め、さらに子どもの排便について丁寧に把握し、子育て世代に情報発信したい」としている。

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    母子で相関関係? 似た生活リズム影響

    母親が便秘なら子どもも便秘になりがち、と一般に言われている。遺伝の可能性も指摘されているが、日本トイレ研究所の調査によると、母親が便秘状態にある場合は「子どもが便秘状態」が46.4%で、母親が便秘状態にない場合の27.9%を大きく上回った。

    母子の相関関係について、札幌市東区で長男(3)を育てる美容師の女性(39)は「私も便秘がち。赤ちゃんにはこんなつらい思いをさせたくないです」。出産前に周囲から「そういうこともあるらしいよ」と聞いていた。このため、離乳食を始める頃、長男のウンチが5日間止まった時は「すぐに保育園に相談し、医師の診療を受けた。長引かせずに済みました」と振り返る。

    特に乳幼児は、親と過ごす時間が比較的長い。「乳幼児から目を離さず見守るからこそ、短期間でもウンチが出ないことを気にしがちになるのかもしれない」。今年3月まで13年間、札幌市内の乳幼児健診で母子の健康について助言してきた管理栄養士の中沢祥子さんは、そう指摘する。また、「便は生活リズムや食べ物に影響される。親子が一緒に過ごす時間が長いほど似る傾向がある」と考える。

    ただ、乳幼児を育てながら家事や仕事をする親に「規則正しい生活リズム」を求めるのは大変なこと。中沢さんは「家族などの協力が鍵」という。便を運ぶ腸の運動を促す遊びをしたり、一緒に食事をしたりと、「子どもが楽しみながら、正しい排便習慣を身につけられるよう、家族や周囲の人たちと一緒に取り組んでほしい」と期待する。

    取材・文/大野日出明(北海道新聞記者)

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