クリスマスプレゼントにぴったり♡ 仕掛け絵本 家族で楽しんで
もうすぐクリスマス。街はイルミネーションやツリーで彩られているが、新型コロナウイルス感染拡大で子どもとの外出は難しい。そんな今年のプレゼントに、家で家族一緒に楽しめる仕掛け絵本はいかが。お薦めの絵本を書店や専門店で聞いた。
飛び出すツリー、光が増える演出
MARUZEN&ジュンク堂書店札幌店(中央区)の児童書コーナーには、クリスマスにちなんだ絵本が並ぶ。担当の高橋涼さん(29)のお薦めは「ポップアップ だれも知らないサンタの秘密」(アラン・スノウ作、大日本絵画、2750円)。ページをめくるとおもちゃ工場やツリーが飛び出す仕掛けがあり「細やかで立体的な作りが魅力。ついのぞき込みたくなります」という。
「ねずみちゃんとなかまたちのキラキラクリスマス」(サム・タップリン作、アリソン・フレンド絵、ひさかたチャイルド、1980円)は、クリスマスイブに退屈していたねずみがきらきらした光を探す物語。絵本に電球がはめ込まれ、ページをめくるごとに光が増えていく演出が楽しめる。
絵本とおもちゃの専門店「ろばのこ」(札幌市中央区)の一押しは「しかけえほん クリスマスって なあに」(講談社、1430円)。人気キャラクター「ミッフィー」の生みの親のディック・ブルーナ作で、クリスマスの由来を伝える一冊だ。表紙が大きく切り抜かれた大胆なデザインが目を引く。仕掛けのないオリジナル版や愛蔵版も発売されている。
「大判 ゆかいなゆうびんやさんのクリスマス」(ジャネット&アラン・アルバーグ作、文化出版局、1980円)は、イブに手紙を届けてまわる郵便配達員のお話。ページの一部が封筒になっており、中の手紙が読める仕掛けがユニークだ。すごろくやパズルが入っている封筒もあり、遊んで楽しむこともできる。
この時季は、クリスマスプレゼントとして絵本を求める客が増える。藤田とわ店長(27)は「仕掛け絵本を含め、絵本はお子さんやお孫さんとコミュニケーションをとるいい手段。価格が手ごろなので、メインのプレゼントとは別に買われる方も多いです」と話している。
名作、人気作もいかが 札幌市えほん図書館
クリスマスをテーマにした絵本は数多い。往年の名作や人気作品は図書館でも読んだり、借りたりすることができる。24日までクリスマスの絵本コーナーを設けている札幌市えほん図書館(白石区)を訪ねた。
愛らしい作風が人気の絵本作家五味太郎さんの「まどからおくりもの」(偕成社)は、読み聞かせしながら親子で楽しめる仕掛け絵本。おっちょこちょいなサンタクロースが、煙突ではなく窓からプレゼントを配って回る。窓が切り抜かれ、続きのページの一部が見えるため、部屋の主が猫と思ったら豚だったり、キツネと思ったらワニだったりと、ページをめくるごとに予想外の展開が現れる。
写真の中から探し物をする人気の絵本「ミッケ!」シリーズ(ウォルター・ウィック写真、小学館)にはサンタクロース編もある。写真の中にキャンデーやスノードームなどのクリスマスグッズが隠れている。
札幌ゆかりの中川李枝子さん、山脇百合子さん姉妹の「ぐりとぐらのおきゃくさま」(福音館書店)も定番の1冊。雪上の足跡をたどる場面から始まるミステリー仕立てで、続きが気になる展開になっている。えほん図書館の湯谷宣文(よしふみ)館長(42)は「絵本の世界にはサンタさんやツリーなど子どもの好きなものがいっぱい。今年のクリスマスは親子で楽しんでください」と呼び掛けている。
取材・文/田口友博(北海道新聞記者)
この記事に関連するタグ
What’s New
- 子育て・教育
- ALL
Editor's pick up
Ranking
- すべて
- 子育て・教育