連載コラム「ゆきりん先生の親子でおうち学習」第60回

最終回|受験結果と向き合う わが子の挑戦たたえて

この時期、私はいつも「受験の真っただ中」にいます。小学校受験、中学受験、高校受験、大学受験と全ての受験対策を請け負う年もあります。受験には合格と不合格しかありません。

点数とは非情なもので、受験生の親子を天国と地獄に分けます。その受験が「失敗か成功か」を決めるのは、ご両親をはじめとした周りにいる大人です。

不合格は失敗とされるかもしれません。でも合否にかかわらず、子どもの人生は受験というチャレンジをして大きく変わっていきます。それは素晴らしいことです。

結果が合格でも「この子はもっとできたはずなのに、サボったからこの学校にしか合格できなかった」という方もいます。合格でも「失敗だ」という方がいるのです。どちらの結果でも勉強に真剣に取り組んだことをたたえてください。そしてお祝いしてください。

いろいろな検定を受けたときも同じです。「○○検定を受けるのは大変だけれど、終わった後のお祝いのケーキが楽しみ」と目を輝かせて話す生徒たちはとても多いです。チャレンジは「楽しい」と知った子どもたちは、本当の強さを持ち合わせています。

そして、プロの家庭教師で勉強を教える立場の私が言うべきではないのですが、受験の結果なんて長い人生の中で大したことはありません。重要なのは合格、不合格の後、その子が「どう生きていくか」です。

不合格だからと言って不幸な人生ではないのです。だから挑戦したことをお祝いしてください。挑戦したわが子を信じて誇りに思ってください。勝っても負けても次の勝負に備えて準備をしてください。

その繰り返しが大人への階段を上ることだと思います。あなたの人生に桜が咲きますように。

教えてくれたひと

本多抽紀江さん

家庭教師

家庭教師歴約30年。SNSを使った家庭学習支援「ぱんだちゃんのおうち学校」の校長も務める。著書に「勉強に自己肯定感は必要ない」(西日本出版社)がある。北海道を拠点に、関西、関東で活躍中。胆振管内安平町在住、2児のママ。

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