子どものお迎え、総菜付き 厚沢部・こども園のサービス好評 保護者「とても助かる」

「はぜる」の冷蔵庫から総菜を取り出す保護者と子ども

「はぜる」の冷蔵庫から総菜を取り出す保護者と子ども

【厚沢部】町内の認定こども園「はぜる」で行っている、保護者が子どもを迎えに行くと夕食用の総菜が受け取れるサービス「おむかえテイクアウト」が好評だ。仕事や子育てで忙しい保護者の負担軽減を目指し、保育園留学推進協議会が昨年12月から始めた。保護者から「忙しい時にとても助かる」などと高い評価を得ている。

町内などで「保育園留学」を手がけるイベント企画会社キッチハイク(東京)の山本雅也代表(38)が、同協議会に事業化を提案してスタートした。山本さん自身、仕事の忙しさから、はぜるに通う娘の夕食準備に苦労することがたびたびあったといい、「子どもと一緒に夕食の総菜を持ち帰れば、買い物や料理の手間が省ける」と考えた。

総菜は、町内の飲食店「カフェむすび」、「スパイスカレーkoli(コリ)」などが地元食材で調理。毎週月、水曜日の2回、1セット(親子計2人分)を550円で提供する。メニューは毎回変わり、辛みや苦みを抑えるなど、子どもが食べやすいよう工夫している。1カ月分の利用予約を前月25日までに受け付け、代金はスマホ決済にして、受取時のやりとりを省略した。

今月15日のメニューは「ミートボールのトマトポトフ」と「マカロニチーズ」。午後4時ごろ、子どもを迎えに来た保護者たちが次々にこども園の玄関近くにある冷蔵庫を開き、チェックリストに印を付けて、中にある総菜を持ち帰った。町内赤沼町のパート従業員山本早織さん(40)は「残業や息子の習い事の送り迎えで忙しい時に助かっている。料理はおいしく、子どもも気に入っている」と笑顔で話す。

同協議会の担当者は「保護者の調理の負担を軽くすれば、子どもと接する時間を増やせる。地元の食材を使った料理を食べてもらうことで、厚沢部の食の魅力を再認識してもらえれば」と語る。(宮崎将吾)

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