香りで体調不良 「香害」小中生の1割体験 厚岸町教育委員会、化学物質過敏症で初調査

【厚岸】柔軟剤などに含まれる化学物質由来の人工香料が原因で体調を崩すとされる「香害」を巡り、厚岸町教育委員会は、小中生の1割が学校で人工香料で具合が悪くなったことがあるとする実態調査結果をまとめた。化学物質に体が反応し、さまざまな不調が現れる「化学物質過敏症」が取り沙汰されていることを受け、初めて実態調査を行った。

調査は、9月に町内全6小中の児童生徒とその保護者(いずれも475人)、小中学校職員(119人)に授業やウェブでアンケートを実施。児童生徒の94%、保護者の30%、職員の69%が回答した。結果をまとめた報告書は、11月30日の町議会厚生文教常任委員会で示された。

児童の11%、生徒の8%が人工香料で具合が悪くなった、職員も5%が体調不良を起こしたことがあるとそれぞれ回答。人工香料を嫌だと感じた児童は20%、生徒は17%。職員は、4人に1人が不快に感じたことがあると答えた。「香害」や「化学物質過敏症」という言葉を知らない保護者は1割いた。

自由回答では「香りの好き嫌いは人それぞれで難しいが、具合が悪くなる人がいるということを知るだけでも配慮できることはある」(生徒保護者)、「体質的に大変な思いをする人がいることは常に考えていきたい」(小学校職員)という記述もあり、調査を機会に香害に理解を深めようとする姿勢も見受けられた。

町教委は調査結果を町のホームページで公開し、校長会や教頭会に報告した。保護者には消費者庁などが作ったリーフレットを配布した。授業で化学物質過敏症について取り上げていく考えで、町教委は「調査結果を基に、香りで困っている人がいることを周知し、広く理解を求めていきたい」とする。(大滝伸介)

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