連載コラム「ゆきりん先生の親子でおうち学習】第51回

#51|父親、祖父母の役割 母親の話聞き悩み共有

 

「わが子と生涯で一緒に過ごす時間」について驚くべきデータがあります。母親が生涯にわが子と一緒に過ごせる時間は約7年6カ月(約6万5700時間)、父親は約3年4カ月(約2万9200時間)だそうです。母親の7年半という数字も驚きですが、特に父親に至っては、わずか3年ちょっとという、衝撃的な時間数です。

では、そんな短い時間の中で、お父さんはどんなことをわが子にしてあげるとよいのでしょうか。男女平等といわれながら、家庭で教育やしつけを担うのは母親が多いとされていますね。まずはママヘのサポートです。子どもの日常に向き合っているママの話をしっかり聞いてあげてください。問題や悩みを共有することで自信をもって子育てを頑張ることができます。「大変だったね」「いつもありがとう」という言葉だけで心が軽くなります。

女性は仲間意識を大切にします。パパにも、育児や子育て、教育に関わってほしいのです。男性がそんな共感性を大切にすると、ママは安心して子育てをすることができます。家の中の親子の関わりだけだとどうしても閉鎖的で、息苦しくなるママたち。それを救うのは、パパの一言です。

そして、おじいちゃん、おばあちゃんの役割もあります。今の親子を取り巻く環境は自分たちが親世代だった時とは大きく違っています。「そんなに勉強をさせる必要があるのか?」「子どもはもっとのびのびとさせた方が伸びるもんだ」と、いろいろと言いたいことがあると思います。

勉強と遊びに関しては、特に世代間で「常識」が違います。そして地域差があります。そんな中で大切なのは、情報と悩みを共有することです。子どもと一番触れ合っているママに「いつでも相談してね」と伝えてみましょう。

教えてくれたひと

本多抽紀江

家庭教師

家庭教師歴約30年。SNSを使った家庭学習支援「ぱんだちゃんのおうち学校」の校長も務める。著書に「勉強に自己肯定感は必要ない」(西日本出版社)がある。北海道を拠点に、関西、関東で活躍中。胆振管内安平町在住、2児のママ。
https://pandanoniwa.co.jp/

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