連載エッセー「ステキな家をつくろう」
#4|幼い子どもと暮らすには 危険に「届かない」工夫
わが家は、山の中にある元農家を修復した木造家屋。設計の時は息子を妊娠中で「はいはいや伝い歩きが自由にできる」「床には滑らない素材を」と決めました。
でも、成長の速さは想像以上。伝い歩きを始めると、ベビーゲート代わりの家具はすぐクリアし、今では目を離すと椅子やテーブルに登ってしまいヒヤヒヤすることも。
使っていないコンセントの穴には指や物を入れないよう蓋をしましたが、コードを抜くと穴が閉じるタイプもあるようです。
良かったのは、つるす収納です。壁で覆われていない柱にロープを渡して洗濯物を乾かしたり、むき出しの梁に野菜を干したり。子どもの手は届かず、揺れるのを楽しそうに眺めています。
試行錯誤中なのが、キッチン。私の足の間をくぐったり、作業台をのぞこうとする息子の気配を感じながら過ごすのは幸せな時間ですが、危険も伴います。
コンロは3口横並びのものを採用し、子どもが背伸びしても手が届きにくい位置に設置しました。包丁は磁石のついた市販のバーに張りつけ、シンク前の壁に並べました。引き出しや扉には、節約と換気のため取っ手の代わりに穴を開けました。息子はのぞいたり、おもちゃを押し込んだりして遊びますが、開けにくく、意外な効果を発揮しています。
最近は、野菜や安全な調理器具などを子どもに預けて足元で遊ばせながら調理することも。柵で仕切ると寂しいし、ダメ、危ないばかりではお互い疲れますよね。子どもにも親にもストレスのない暮らしが理想です。
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