今回のテーマは「サンタクロースのおしごと」
推薦者　田野美妃さん（本別町図書館）

表と裏から進む２物語

もうすぐクリスマスがやって来ます。サンタさんはこの日に向け、毎日をどう過ごしているのでしょうか。

絵本「サンタのいちねんトナカイのいちねん」（きしらまゆこ作絵／ひさかたチャイルド）で、様子をのぞいてみましょう。

1月。サンタさんは子どもたちからの手紙を読んで、のんびり。春に返事を書き、夏になるとプレゼント作りに取りかかります。そしていよいよ12月になり、トナカイくんがサンタさんを迎えに来ます。

では、トナカイくんの1年は？　いったん本を閉じて裏から読めば、今度はトナカイくんの物語が始まります。なまった体を鍛えたり、ソリを引く訓練に励んだり。読み進めていくと本の真ん中でサンタさんと出会うつくりです。合流した2人は、クリスマスの夜空へと飛び立ちます。

田野さんは「クリスマスを待つ気分が盛り上がり、読み聞かせにもお薦め。真ん中のページは最後まで取っておくのがコツです」と話します。2歳ごろから。

こちらもおすすめ

「クリスマスのおおしごと」
長谷川直子作絵／教育画劇

「クリスマス☆げきじょう」
ザ・キャビンカンパニー著／小学館

「サンタようちえん」
上原結子著／イースト・プレス

「サンタクロースがかぜひいた！」
ジュリー・サイクス作、ティム・ワーンズ絵、ささやまゆうこ訳／文渓堂

（2022年12月20日 北海道新聞帯広・十勝版掲載）