早来の児童館が早朝受け入れ 登校時間前に出勤する保護者の要望受け 「独りにさせない」

早朝受け入れした児童(左)を早来学園付近まで送る早来児童センターの職員=8日午前8時

【安平】町早来地区の児童館「早来児童センター」が、小学校に登校する前の早朝に、児童を受け入れている。午前7時から同館を開放し、登校時間に合わせて学童支援員が児童が通う早来学園付近まで送る。子どもを自宅に残して出勤しなければならない家庭を支援するのが狙いで、児童館の指定管理者「学校法人リズム学園」(恵庭)は「登校前の子どもが独りにならない環境をつくりたい」としている。

早朝受け入れは、放課後児童クラブ(学童保育)の利用登録をしている早来学園の児童が対象で、予約制。リズム学園によると、22日現在、2~5年生のうち毎日2~4人の利用がある。

児童館は、早来学園から約130メートルの距離にあり、これまで平日は放課後から午後6時まで、土曜日や学校の長期休みには午前8時~午後6時に児童を受け入れてきた。ただ近年、複数の保護者から「早朝対応してもらえないか」といった声が寄せられていた。保育施設は早朝に預けられるが、子どもが小学校に入学すると、働く保護者が先に自宅を出てしまい、子どもが独りになるケースが少なくないからだ。行き場のない児童が早朝に学校に登校し、教員が勤務時間前に対応する事例もあったという。

リズム学園は2月、町内の教育関係者らでつくる「町子ども・子育て会議」に早朝受け入れを提案。町は児童館条例を改正し、4月1日から午前7時からの受け入れを始めた。

早朝受け入れから3週間が経過し、児童館の福田剛館長は「保護者への事前聞き取りなどで利用を想定していなかった児童の利用もあり、受け入れ先になっていると感じている。保護者や子どもたちの不安を解消するセーフティーネットとし、地域の子育て支援につなげていきたい」と話す。

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