昆虫模型 驚きも50倍 釧路の博物館が5種6体を展示 特殊造形師がエゾセミなど制作

50倍ダイコクコガネ。角があるサイのように見える(小川正成撮影)

50倍ダイコクコガネ。角があるサイのように見える(小川正成撮影)

札幌市在住の特殊造形師吉田ひでおさんが制作した昆虫の模型を展示する資料展「昆虫50倍拡大模型」が、釧路市春湖台1の市立博物館で開かれている。吉田さんは映画の特殊メークや着ぐるみ、舞台装飾などを幅広く手がけており、特殊造形の技術を使った迫力ある作品を楽しめる。

来館者の頭上を飛ぶように展示された50倍のオオスズメバチ。このサイズに刺されたらと思うとぞっとする(小川正成撮影)

来館者の頭上を飛ぶように展示された50倍のオオスズメバチ。このサイズに刺されたらと思うとぞっとする(小川正成撮影)

同館が昨年、北海道博物館から吉田さんの昆虫模型8体を譲り受けたことから企画。8体のうち、オオスズメバチ、エゾセミ、ダイコクコガネなど5種6体を展示する。エゾセミの模型は長さ約2.2メートルで、眼球を3Dプリンターで制作。胴体や羽にはプラスチックを使った。世界最大のハチであるオオスズメバチは6本の脚を折りたたんだ飛行中の姿を模型に。ダイコクコガネは胴体の光沢感や色を再現した。

柱に張り付いたような50倍エゾセミ。実際の姿に忠実に色を塗り重ねた。このサイズが鳴き出したらかなりうるさい(小川正成撮影)

柱に張り付いたような50倍エゾセミ。実際の姿に忠実に色を塗り重ねた。このサイズが鳴き出したらかなりうるさい(小川正成撮影)

また、制作中の映像を上映。手書きの型紙や試作品も展示しており、特殊造形の技法を学ぶことができる。初日の20日に苫小牧市から訪れた会社員葛西由樹子さん(54)は、吉田さんのファンだといい、「ウレタンなどで形を作るのは難しいはずなのに、すごい」と見入っていた。

6月23日まで。入館料は大人480円、高校生250円、小中学生110円。午前9時30分~午後5時。月曜休館(祝日の場合は翌火曜休館)。問い合わせは同館、電話0154・41・5809へ。

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