当別のNPO、多様に子育て支援 ママ同士交流「支え合う契機に」

【当別】NPO法人「わくもふのいえ」が町太美地区を拠点に多様な子育て支援事業を展開している。子育て中の母親などがくつろぎながら食事できる親子カフェや、多世代が交流できる子ども食堂などのほか、発達障害の子どもを持つ母親らが悩みを語り合う自助会も開催している。保育士などの資格を持つ理事長の大庭果南子さん=町在住=は(33)は「人と人とが触れ合い、支えあうきっかけづくりができれば」と話している。

親子カフェ、子ども食堂、発達障害の自助会…

大庭さんは約3年前に夫の転勤のため、町内に引っ越してきた。町内に未就学児と保護者が気軽に遊びに行ける場所が少ないと感じていたため昨春、親子連れが参加し、遊びなどを通じて交流する子育てサロンを始めた。昨年6月からは町内の飲食店「Cafe and Bar Torael.(トラエル)」を拠点に親子カフェを開催している。飲食店にはキッズスペースを整備し、町内の飲食店「COFFEE SANATIC(コーヒー サナティック)」の自家焙煎(ばいせん)の飲み物などを提供している。

親子カフェにはこれまでに延べ約250人が参加。利用者からは「わが子と学年が違う子どもの母親とゆっくり情報交換ができた」などの声が上がったという。

子ども食堂は「子育て中の母親と地域住民の交流を通じ、いざという時に助け合えるコミュニティーをつくりたい」と昨年6月に親子カフェを開催しているトラエルを会場にオープン。大人500円、大学生以下は無料で、毎週第3金曜日に開催している。

地元の農家から譲り受けた野菜などを使ったカレーライスなどを提供。口コミで利用者が広がり毎回30人以上が参加。幅広い年齢層の人たちが食事をしながら交流を深めている。

発達障害の自助会は、大庭さんが自身も注意欠陥多動性障害(ADHD)であることから「当事者同士が悩みを語り合える場をつくりたい」と考え、今年1月に初めて開催した。発達障害の子を持つ親子らが参加したという。今後は不定期で開催する予定。

大庭さんによると、NPO法人名「わくもふ」には「ワクワクして毛布に包まれているような安心できる場をつくりたい」という思いを込めている。次回の子ども食堂は15日、親子カフェは18日を予定している。大庭さんは「子育て中の母親や地域住民が落ち着ける居場所をつくっていきたい」と話している。問い合わせは大庭さん、電話080・3294・4646へ。

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