「おばけのマール」とアイヌ語学ぶ ウポポイでテーマ展示始まる

壁に映し出されたマールに触れ、アイヌ語の音声を聞く来場者

【白老】胆振管内白老町のアイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間(ウポポイ)」内の国立アイヌ民族博物館で12月23日、テーマ展示「ウポポイナイトミュージアム」が始まった。ウポポイが舞台となった人気絵本「おばけのマール」の世界やアイヌ語を紹介している。

夜をイメージした展示室に「おばけのマールとすてきなことば」(中西出版、2020年)の原画16点や絵本の世界を再現したパネルなどが並ぶ。絵本はウポポイを訪れたマールがアイヌ文化に触れるストーリーで、同館学芸員が制作に協力した。

壁に映し出されたマールの仲間のキタキツネなどに触れると、キタキツネを意味するアイヌ語が音声とともに表示される仕組みも導入。京都府から家族3人で訪れた大学生の村田百優(もゆ)さん(22)は「とても楽しい仕掛け。アイヌ語の響きもおもしろい」と話した。

絵本で絵を担当した札幌市のイラストレーター中井令さん(56)は「絵本の世界をうまく再現してくれた」、文を担当した石狩市の絵本作家けーたろうさん(47)は「絵本も展示も(英語や中国語など)多言語に対応しており、海外の人にも触れてほしい」と話した。

2月18日まで。ウポポイの入場料が必要。休館日などの問い合わせはウポポイ、電話0144・82・3914へ。(斎藤雅史)

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