子育て中の悩みをLINEで相談できる事業「infant（インファント）」を、障害がある子を育てた経験のある帯広市の公認心理師、奥村仲恵（ちえ）さん（51）が始めた。障害やひきこもりなど子育てに関する悩みや、家族関係、仕事など親が抱える悩みについて広く受け付けている。

受け付けはホームページから　「気軽に連絡して」

自閉スペクトラム症の息子がいる奥村さんは、障害がある子を育てる親同士で悩みを語り合う中で2003年に子育てサークル「infant」を設立。2度の休止期間を挟みながら、20年まで活動を行った。

21年まで約10年間、精神科で准看護師として勤務。その後、看護師や公認心理師の免許も取得した。今夏、子育てや仕事が一段落したため「これまでの経験や資格を生かして役に立てることをしたい」と考え、約3年ぶりに活動再開を決意。来年2月に札幌市に引っ越す予定があることに加え、住む場所に関係なく誰でも気軽に相談できるよう、オンラインでの活動にした。

サークル活動では、障害がある子の進学や就職、ひきこもりの子を持つ親の相談が多かったという。奥村さん自身も子育てで悩んだ経験があり「解消しない不安や悩みを一緒に整理したい」と話す。

相談したい人は「オンライン相談infant」と検索し、ホームページから相談を申し込み、公式LINEに登録。その後、奥村さんと日程調整し、LINE電話で相談する。1回1時間7千円で、相談後にLINEのトークでのやりとりも3回まで行える。奥村さんは「連絡したら必ず相談しないといけないわけではないので、気軽に連絡してほしい」と呼びかけている。（西山花音）