置戸中心部に憩いの空間 かご職人・谷さんがプレオープン 24年春開業、子ども向けイベントなど企画

置戸町で活動するものづくり作家の作品が並ぶ会場

【置戸】シラカバの樹皮でかごを作る町在住の職人谷幸子さん(48)が今月、町中心部の空き店舗を改装し、ものづくり作家の展示などを行う「コミュニティースペース」をプレオープンした。当面は不定期で子ども向けワークショップやイベントなどを企画、運営していく。

谷さんは兵庫県出身。2001年に町独自の体験移住制度に応募し、大自然に魅了され移り住んだ。ものづくり仲間と出会い、交流するうちに「置戸の素材で作られたモノ、職人、技術を一度に知ってもらえる場を作りたい」と考えるようになった。知り合いの事務所探しに同行した際、元仕立屋の雰囲気が残る空き店舗を気に入り、自分の店を持つことを決めた。

古いミシンや糸、紳士服の生地などが残された店舗を生かしつつ、床や壁など手作業で改装。作業していると、店名を考えたりお茶を飲んだりしに小学生が自然と集まるようになった。

半年間の改装を経て、9日にプレオープンした。これに合わせ、町内を拠点に活動するものづくり職人7人の作品を集めた記念イベント「小さな贈り物展」を開催。シラカバが原料のドライフラワースタンド、町内の高校生が製作した蜜蝋(みつろう)キャンドル、仕立て店の生地で作った布袋などを展示し、出展した職人や地域住民が会話を弾ませていた。

本格的な開業は来年3月を予定。将来的には観光案内の拠点にもしたい考えで、谷さんは「オホーツクは道東の中でも渋さがある地域。有名どころではない置戸の面白さを伝え、魅力に気づいてもらえたら」と期待を膨らませる。

活動予定はインスタグラム(@kurashidesign_2023)で確認できる。(中川渚)

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