医療相談をネットで　鷹栖町が上川管内初導入　24時間対応　無料

インターネットを通じ、いつでも質問を送ることができる「小児科・産婦人科オンライン」

【鷹栖】町は、町民がインターネットで医師らに無料相談できる「産婦人科・小児科オンライン」を、上川管内の市町村で初めて導入した。スマートフォンやパソコンで質問すると24時間以内に回答され、平日夜にはビデオ通話などで医師と直接やりとりできる。10月から実証実験として導入され、町の担当者は「登録件数は40件を超えており、滑り出しは好調」と期待を寄せる。

町民が小児科や産婦人科を利用する際は、町内に病院がないため、旭川市まで足を延ばすのが一般的だった。また、町が運営する子育て支援の相談窓口は、平日午前8時半～午後5時15分までのため、急患などの対応が課題になっていた。

「夜や休日にも相談したい」という町民の声を受け町は、時間外でも対応が可能になるようにと、オンラインでの医療相談を運営する「キッズパブリック」（東京）と提携し、制度の導入を決めた。道内では空知管内沼田町や日高管内えりも町など、6町がすでに導入している。

全国の小児科医や産婦人科、助産師ら約200人が対応する。「いつでも相談」では、チャットで質問を送ると、24時間以内に医師からの回答を受け取ることができる。「夜間相談」では平日午後6～10時、予約制で10分間、チャットやビデオ通話で会話できる。このほか、医師が執筆した記事や、授乳や離乳食に関する動画を見ることができる。

登録した町在住の原田安泉さん（36）は「専門知識を持っている人に24時間相談できるのは、とてもありがたい」と話した。

町は、3月までに登録者50人を目標に掲げ、来年4月からの本格導入を目指している。（東桜子）