当別町が未就学児教育に力 2つの認定こども園対象 礼儀作法、体幹強化、プログラミングも

マナーキッズ体幹遊び教室で四足歩行の「クマさん歩き」をする認定こども園「おとぎのくに」の園児たち

マナーキッズ体幹遊び教室で四足歩行の「クマさん歩き」をする認定こども園「おとぎのくに」の園児たち

【当別】町が未就学児の教育に力を入れている。今年、町内の二つの認定こども園で初めて、外部講師を招き体幹を鍛えたり礼儀を学んだりする教室を開いたほか、デジタル人材の育成に向けて2園のタブレット端末購入費も全額補助する。幼児期に幅広い能力の基礎を培うのが狙いだ。

「背もたれは使わず、腰を立てるんだよ」。講師の言葉に、背筋を伸ばしていすに座る子どもたち。8月31日、町内の認定こども園「おとぎのくに」と「当別夢の国幼稚園」でそれぞれ、年長児を対象に、礼儀作法を学び体幹を鍛える「マナーキッズ体幹教室」が開かれた。町が開催費用を負担した。

公益社団法人マナーキッズプロジェクト(東京)の田中日出夫理事長(82)が講師を務め、いすの座り方やお辞儀の仕方のほか、四足歩行の「クマさん歩き」など体幹を鍛えられる遊びを教えた。「おとぎのくに」年長の本條葉月さん(6)は「お辞儀がうまくできるようになった」と笑顔。五十嵐京湖(けいこ)園長(49)は「園でも遊びながら体を鍛えられるように取り組んでいるが、今日学んだ要素も取り入れたい」と話した。

教室はこれまでも町内で開かれていたが、対象は小学生だった。今回、年長児を対象にしたことについて、後藤正洋町長は「小さいころに礼儀や体の使い方を身につければ、成長の土台になる」と話す。

デジタル教育にも乗り出す。町は9月15日の定例町議会で可決された一般会計補正予算案で、2園がタブレット端末を20台ずつ購入するための費用などに約730万円を計上した。このタブレットはプログラミングを学んだり、遊びながら感性を磨いたりできる20のアプリを入れる。

タブレット端末でそろばん式の暗算が学べる「そろタッチ」の無料体験会も、町が費用を負担する形で開催予定だ。町子ども未来課は「早くからタブレットなどに触れることで、デジタル人材の育成につなげたい」としている。(和賀豊)

この記事に関連するタグ

Area

北海道外

その他