義務教育学校、校舎全体学びの場に 砂川市教育委員会が基本設計案 2026年度開校、異学年交流スペースも

新築する義務教育学校の完成予想図(砂川市教育委員会提供)

【砂川】市教育委員会(市教委)は、市内の全6小中を統合して2026年度の開校を目指す義務教育学校の施設の基本設計案をまとめた。校舎は3階建ての吹き抜けで開放感がある設計とした。校舎全体が学びの場というコンセプトを掲げ、廊下などに作品の展示スペースなどを設置するほか、異学年の交流の場もつくる。24年7月にも着工する方針だ。

中学校1校、小学校5校を統合し、全児童・生徒は約760人と想定。砂川中の敷地(4万6千平方メートル)内に建築し、校舎は鉄筋コンクリート造り、延べ1万5千平方メートル。開校までに駐車場とグラウンドは一部を整備し、野球場は義務教育学校の開校後に造る。総事業費は99億4800万円を見込む。

1階には1~4年、2階に5~7年、3階に8~9年の教室を配置。各教室前の廊下にはテーブルを置き、生徒に自由に勉強や交流などに使ってもらう。美術室や理科室など特別教室の前には、美術作品や理科の実験の成果などを展示する空間をつくる。

開放感のある吹き抜けが特徴の校舎の内部(砂川市教育委員会提供)

開放感のある吹き抜けが特徴の校舎の内部(砂川市教育委員会提供)

学年を超えた交流も活発に行えるよう、3階には、普通教室の約3倍の広さで異学年が集まれる「みんなのリビング」(240平方メートル)を用意。静かに1人になれる場や複数人で過ごせる小上がりなどもつくる。

体育館は全校児童・生徒が集合できる規模のメインアリーナ(1360平方メートル)とサブアリーナ(640平方メートル)の二つを造る。職員室や校長室内には生徒と教員の交流スペースを設ける。

不登校の子どもを受け入れて学校生活の復帰につなげる適応指導教室のほか、特別支援学級、学童保育施設も設置する。

市教委は市役所1階に校舎の模型などを展示。30日午前9時45分~午後2時に、砂川オアシスパーク遊水地管理棟で開かれる防災フェスティバルで、模型の展示やVRで新校舎を体験できる「オープンハウス」を行う予定。

市教委は市民意見を求めるパブリックコメントを8月7日まで行っている。問い合わせは市教委学校再編課、電話0125・74・4313へ。(望月悠希)

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