宿題もテストもなし「教えない教育」へ 長沼に私立小学校開校

「開校・入学を祝うつどい」に参加する子どもたち

【長沼】私立まおい学びのさと小学校(細田孝哉校長)が4月10日、空知管内長沼町の旧北長沼小校舎で開校した。「教えない教育」をモットーとし、宿題やテストがなく、全学年縦割りの体験学習を重視した教育課程が特徴。1~4年生計55人は初日から調理や粘土遊びを体験した。

私立小学校としては道内5校目。細田校長を理事長とする学校法人「学びのさと自由が丘学園」(長沼)が運営する。初年度は各学年定員20人とし、1~4年生を募集した。児童の多くは札幌圏から通い、遠くは四国の松山市、函館、稚内から移住した子もいる。

10日は、皆が顔合わせをする「開校・入学を祝うつどい」が開かれた。細田校長は登壇せず、児童と近い目の高さから「一緒に楽しい学校をつくっていきましょう」と呼びかけた。米国出身の詩人で翻訳家のアーサー・ビナードさんが駆けつけ、絵本を読み聞かせた。

児童たちは地元産のリンゴジュースで乾杯し、くす玉の中から「開校おめでとう」の垂れ幕が現れると、歓声を上げた。終了後、教室へ移動し、大豆からきなこを作って調理したり、粘土遊びをしたりして活発に動き回った。

同小の学習は、学年縦割りで取り組む「プロジェクト」と呼ぶ体験学習を軸に行われる。初年度は、料理(農業を含む)、演劇、ものづくりの3コースがあり、児童が自由に選び、学習内容も自分たちで考えて実践する。問い合わせは同小、電話0123・76・7660へ。(土屋孝浩)

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