アレルギーある人もない人も、安全なおやつおいしく 七飯から移住の大藤さん 3月21日、黒松内に菓子店開業

道産木材など天然素材を使用した店舗。大藤さん(左)と夫・将太さんがオープンを前に準備を進める

【黒松内】乳製品や卵、合成着色料、保存料は使いません―。アレルギーがある人やビーガン(完全菜食主義者)など“誰もがおいしく安全安心に食べられる”がコンセプトの菓子店が21日、町白井川の黒松内インターチェンジ近くに開店する。店主は渡島管内七飯町東大沼から移住した大藤杏紗さん(37)で、「アレルギーがない人も楽しめる味。ぜひ遊びに来てほしい」と話す。

店名は「自然とつながるおやつaimer(エメ)」。素材を大切にしたおやつ作りの原点は、長男(8)のアレルギーだった。生まれつき卵や乳製品、小麦、ナッツなどで反応があり、市販の食品はほぼ食べられなかったという。

「一から自分で作ってみよう」と2018年、七飯町で工房を設けた。商品の原材料はすべて植物性で、オーガニックの素材を厳選し、地域の特産物も取り入れる。イベント出店や移動販売が中心で、店舗での販売を考えていたところ、知人の紹介で黒松内町と出会い、自然に囲まれた環境にひかれた。

形を四角にし、中央に「十」の切れ目を入れた「角十ガレットブルトンヌ」

形を四角にし、中央に「十」の切れ目を入れた「角十ガレットブルトンヌ」

3月21日は約15種類の菓子が並ぶ。メープルガトーショコラや抹茶マーブル黒豆ケーキ、ハッサクを使ったパフェ、店舗がある地区が「角十(かくじゅう)」と呼ばれているのにちなみ、町産そば粉を使用した「角十ガレットブルトンヌ」も作った。菓子のほかにも酵素玄米おにぎりやだしスープ、シラカバ樹液のソーダと幅広いメニューを提供する。

大藤さんは「後志の生産者とのつながりも増えている。黒松内の自然を生かしたおやつを発信し、大沼方面ともつなぐ店にしていきたい」と話す。営業時間は正午~午後3時。日~水曜定休。(前野貴大)

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