子育て相談「うみそら」開設 上士幌町 有資格者が伴走型支援、切れ目なく
【上士幌】町は子育ての悩みに応じる相談窓口「こどもと子育ての相談センターうみそら」を開設した。助産師や保健師、学校教諭の資格を持つ専門家が伴走型支援を行い、子育て世代や子どもに切れ目のない支援を提供するのが狙いだ。望まない妊娠や児童虐待、1人で子育てをする「孤育て」など社会問題の解決に取り組む。町によると、十勝管内で初めてという。
1日に開設し、学校教諭などの資格を持つ相談員ら8人を配置。相談に訪れた人に寄り添いながら認定こども園や学校、子ども発達支援センターなど支援機関につなぐ。相談者が自立し、心身ともに健康で幸福になることを目指す。
相談センターは母子手帳が交付された妊娠期の母親を支援する「海」、乳幼児期以降の子どもや子育てに関する相談に対応する「空」に分かれる。海はふれあいプラザ、空は生涯学習センターにそれぞれ窓口を設け、相談に応じる。
児童福祉法の改正に伴い、国は妊産婦や子育て世帯に総合的な相談支援を行う「こども家庭センター」の設置を各自治体に求めている。さらに育児を放棄するネグレクトなど児童虐待の増加も背景にある。新型コロナウイルス禍で経済的に苦しむ家庭が増え、十勝管内を管轄する帯広児童相談所が2021年度に認定した相談対応件数は290件と過去2番目に多かった。
相談センター「空」で相談員を務める二宮翼さん(35)は「時代の移り変わりで問題が多岐にわたり、切れ目のない支援の必要性が高まっている。虐待などの防止に努めたい」としている。
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