「田んぼのおやつ＆Bakery」を経営する木村歩さん（右）と紋華さん夫妻

【新十津川】町内産の米粉を原料に使ったパンや菓子を製造、販売する店「田んぼのおやつ＆Bakery」（町弥生167）が好評だ。札幌から移住した木村歩さん（39）、紋華（あやか）さん（34）夫妻が「小麦アレルギーの娘にも安全安心な食べ物を」と昨年開業し、札幌や旭川など遠方からも客が訪れるようになった。現在は改装のため休業中だが、来年1月下旬にも再開を予定。木村さん夫妻は「こだわりの商品をぜひ味わって」とPRしている。

「小麦アレルギーの人のために」
石窯を新設して１月に再開

木村さん夫妻は札幌に住んでいた2018年、長女の美海（みう）ちゃん（5）がアレルギーのため、小麦を使った市販の菓子やパンが食べられないことから、「皆が口にできる物を」と考え、米粉で作った菓子のオンライン販売を始めた。

東京や大阪から注文が舞い込むなど販売は順調だったが、歩さんは「お客さんの顔を見て直接販売したい」と思い、店頭販売も行おうと決意。紋華さんの親戚が町内に所有する築60年の民家を借り昨年夏に店を開業した。小麦アレルギーで困っている人や、体調改善につながるなどと来店してくれた人もいて手応えを感じ、今年7月から土、日曜限定の通年営業に踏み切った。

メニューはドーナツやメロンパン、クリームパンなど20～30種類。町内の高山農園が無農薬、無肥料で栽培したコメで作った米粉や、牛乳の代わりに豆乳を使っている。甘味料は道産てんさい糖や有機メープルシロップを選んだ。空知管内のほか札幌や旭川など遠方からも客が訪れるという。

今年の営業は18日に終えた。店内に石窯を新設するなどリニューアルし、新たな生地の開発も予定する。早ければ1月下旬に再開したいという。紋華さんは「皆が食べられて、おいしいと思ってもらえるお菓子やパンを作り続けたい」と話している。店のホームページはhttps://tanbonooyatsu.com/（榎本雅也）