赤ちゃんと親の健康相談、小児科医も参加 東神楽町が独自事業

乳児と母親の相談に応じる赤平さん(右)

【東神楽】町は独自事業として、乳児とその親を対象にした助産師による無料健康相談を月1~2回行っている。義務化されている乳幼児の定期健診とは別に実施し、今年4月からは町在住の小児科医、赤平百絵(ももえ)さん(62)が「地域に貢献したい」と不定期でボランティア参加する。気軽に相談に応じており、「医師だからこそ聞けることがある」などと母親たちの反応は上々だ。

健康相談は、町交流プラザつつじ館や町ふれあい交流館で実施。助産師が乳児の身体測定を行うほか、離乳食や、妊娠、育児全般に関する相談に応じる。赤平さんは小児科医として、子どもの体に触れて健康や発達の状況を確認する。町によると、乳児に関する健康相談で医師と助産師が対応する手厚い体制は、道内では珍しいという。

9月下旬の健康相談では、助産師に声を掛けられた赤平さんが乳児の心音を聴診器で確認し、体に触れて「首はこちらの方向に向きやすいですか」などと母親に尋ねた。生後2カ月の涼玖(りく)ちゃんと訪れた沢田一美さん(34)は「ちょっとした不安を相談できる。医師だからこそ聞きたいこともあるので安心」と話した。

赤平さんは釧路市出身で旭川医科大の卒業生。現在、北海道赤十字血液センター旭川事業所に勤務する。国立国際医療研究センター(東京)などで働き、モンゴルの小児病院への派遣も経験。新型コロナウイルス感染拡大を機に2020年夏、東神楽町内の自宅に戻り、町のワクチン接種を手伝うなどしてきた。「今後の課題は、健康相談に来ていない人にどうアプローチするか。よりよい方法を考えたい」と赤平さん。

健康相談は町民限定で予約が必要。問い合わせは町健康ふくし課、電話0166・83・5431へ。(和泉優大)

この記事に関連するタグ

Area

北海道外

その他