札幌市内で「手足口病」流行続く 警報基準上回る

乳幼児に多い感染症「手足口病」の流行が、札幌市内でも続いている。札幌市衛生研究所によると、今月8~14日の1医療機関当たりの患者数は9.24人と、警報発令基準の5人を上回っている。

新型コロナウイルスの流行が本格化した2020年以降、手足口病の流行はほとんどなかった。しかし、今年7月から流行し始め、7月25~31日の週に同7.24人と警報発令基準を超えた。翌週の8月1~7日は同11.89人に拡大。直近は少し減少したが、市衛生研は「警報レベルで、十分注意が必要」とする。

札幌市内で「手足口病」流行続く 警報基準上回る

手足口病の感染者は5歳以下の子が8~9割を占める。潜伏期間は3~5日。口の粘膜や手のひら、足などに2~3ミリの水疱(すいほう)性発疹が出て、38度以下の発熱や食欲不振、喉の痛みがある。有効なワクチンや薬はない。ほとんどが軽症で済み、発疹は3~7日で消える。ただ、頭痛や嘔吐(おうと)、高熱、2日以上の発熱が続く場合は髄膜炎などにつながる恐れがあり注意が必要だ。

手足口病にかかった人のせきやくしゃみによる飛沫(ひまつ)感染や、便に排出されたウイルスが手などを介して口や目などの粘膜に入ることで感染する。市衛生研は、対策として、外出後や排便後の手洗いの徹底、処理したオムツの管理に気を付けるよう呼び掛けている。(五十嵐俊介)

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