パラボ6階の空きスペース活用 パラきたキッズ 来春拡充

まちきた大通ビル・パラボ5階にある現在の「パラきたキッズ」

まちきた大通ビル・パラボ5階にある現在の「パラきたキッズ」

北見市は、JR北見駅横のまちきた大通ビル・パラボ5階にある屋内子ども遊戯場「パラきたキッズ」を6階に移して拡充する計画を進めており、2023年4月下旬の運用開始を目指す。母子手帳の発行や乳幼児健診などを行っている保健センター(北6西2)もパラボ4階に移設する予定で、空きスペースが目立つパラボの活用につなげる考えだ。

パラボは地上7階、地下1階の複合施設。前身は07年に閉店した「きたみ東急百貨店」で、市が土地と建物を取得した後、市の第三セクター「まちづくり北見」が運営している。地下1階から地上3階は小売店などのテナントが入居。4~7階は市の新庁舎が完成する21年1月まで仮庁舎や市議会議場としていた。現在、4階は新型コロナウイルスワクチン集団接種会場として使い、5階は市の外部団体、6階には飲食店などが入っているが、空きスペースが少なくない。

パラきたキッズは16年、親子が無料で遊べる屋内施設として5階に開設。人気を集め、これまでに延べ約12万人が訪れたが、約400平方メートルと手狭な上、パラボのイベント時には縮小や休場を余儀なくされる。今月12~17日も同じフロアで「高知県の観光と物産展」が開かれ、一部の遊具を片付けて半分に縮小した。

このため、利用者から常設化や拡大を望む声が多く、市は、空いている6階議場跡への移設を決めた。広さを現在の3倍強の約1400平方メートルとし、0歳~小学校入学前としている対象年齢を12歳まで広げる。

4歳と1歳の子どもを連れて時々利用している中野梨紗さん(33)は「北見は屋内の遊び場が少ない。広くなり、これまで以上に子どもが体を使って遊べるようになれば」と期待する。

パラボ職員の東海林美幸さん(31)は、イベントに伴う縮小時にやって来た子どもが、好きな遊具が片付けられていて残念がる様子を見てきた。「常設化はありがたい」と話し、移設後は子どもの成長に合わせた遊びを提供したいという。

市は昨年12月、遊具の配置プランの素案を市議会の常任委員会に報告。素案では木製の大型遊具や北見らしいカーリングの遊具を置き、乳幼児向けに絵本の読み聞かせをするスペースや、親子ヨガなどができる多目的室を設ける考え。お菓子作りのイベントなども開けるようキッチンスタジオを新設する。乳児、幼児、小学生と、年齢に応じて遊ぶエリアを分ける考えだ。

市は今後、3月末までに遊具の配置プランの策定作業を終え、5月から工事を始める。9月ごろから指定管理者の募集・選定に入る予定で、23年3月の完成を目指す。

保健センターのパラボ4階移設は23年10月を予定。フロア全体を活用して広さを現状の倍の約2890平方メートルとし、1周約210メートルのウオーキングコースや、離乳食や食育の指導ができる調理室も設ける計画。

市保育課は「市民にとって使いやすい施設とし、市街地の活性化にもつながれば」としている。(先川ひとみ)

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