連載コラム「ゆきりん先生の親子でおうち学習」第59回

#59|学校とうまく付き合う方法 子どもの不満聞き相談を

「担任の先生と合わないのです」「先生が嫌だから子どもが学校に行きたくないと言っている」といった相談を受けることがあります。学校の先生とうまく付き合う方法と書くと、少しとげとげしい感じもしますね。

でも誤解を恐れずに言うと「やっぱりわが子に合わない」「理不尽な扱いを受けていると思う」ことは実際にあるのです。そういう社会だからしょうがないのだとも思います。そんな中で、家庭でできる対処法をお伝えします。

まずは「子どもの話をよく聞いて、どうしたらよいのか話し合う」ことです。何か問題が起こったときに、子どもの側からの情報だけで判断するのは非常に危険です。どちらにも言い分があると思います。学校で起きる問題は、白黒をはっきりつける必要がないこともたくさんあります。

でも、それだと子どもの気持ちが置き去りになりますね。だからとにかく、「あなたは今、どんなことに不満があるの」と、しっかり聞くのです。親である自分が何かできるのかを、子どもに聞きます。案外、悩みを話すだけで心が落ち着く子どもも多いのです。

そして二つ目は「学校側に苦情を言うのではなく、相談する形で一緒に取り組んでもらえるように話す」ことです。苦情を言いたくなっても、本来の目的を考えましょう。学校内のことに優劣を付けるのではなく、子どもが「嫌な思いをしない」「学校に楽しく行ける」ことを目的にするのです。最終的には協力してもらえるような形で話し合いを持つことが重要です。

「人対人」をしっかりと意識して、話し合ってください。大切なのはコミュニケーション。難しい問題でも話し合いによって、うまくまとまるということを、お子さんにもしっかりと見せていきましょう。

教えてくれたひと

本多抽紀江さん

家庭教師

家庭教師歴約30年。SNSを使った家庭学習支援「ぱんだちゃんのおうち学校」の校長も務める。著書に「勉強に自己肯定感は必要ない」(西日本出版社)がある。北海道を拠点に、関西、関東で活躍中。胆振管内安平町在住、2児のママ。

2024
4/28
SUN

Area

北海道外

その他