3月末で閉所するひまわり保育所。建物を改修し、4月からは多機能型の子育て支援施設に生まれ変わる

【むかわ】町は4月、子育て環境の充実を図るため、多機能型の子育て支援施設を町田浦に開く。子どもの遊び場や育児に関する相談窓口、会員制で育児を支援する事業「ファミリー・サポート・センター（ファミサポ）」の事務局機能を持たせ、土日も利用できるようにする。町は新年度予算案に、事業費約2300万円を計上する。

会員制支援事業の拠点にも

3月末で閉所する町営ひまわり保育所の建物を改修して整備する。木造平屋で、床面積は約550平方メートル。4月1日からトイレの改修や空調設備などの工事に取りかかり、4月中の開所を目指す。

遊具をそろえた屋内の遊び場を無料で開放する。職員が常駐し、子育てに関する相談を受ける。

ファミサポは子育て支援を求める依頼会員に対し、事前に研修を受けた提供会員が子どもの預かりや送迎などを有償で行う仕組み。事業開始は今秋を予定している。町は会員同士を仲介する事務局を担う。4月以降、会員を募集したり講習会を開いたりして、準備を進める。

町福祉・子育て課によると、町内には民間事業者が運営する屋内の遊び場が2カ所あるが、ともに土日は休みという。新施設が完成すれば「天候に左右されない遊び場を、平日も週末も提供できる。ファミサポの提供会員が子どもを預かる場としても使える」（同課）。

閉所するひまわり保育所は定員30人に対し、現在の利用者は5人。新年度以降の在籍予定は2人しかいない。町は同じように利用者が少ない町営たんぽぽ保育所（町花岡）も併せて閉所。両保育所の子どもたちは、むかわひかり認定こども園で受け入れる。

同課は「現代の子育て世帯の需要に合った事業を進め、地域ぐるみの子育て支援を実現したい」としている。（本田みなみ）