【こどもの本棚】メアリー・ポープ・オズボーン『聖剣と海の大蛇』

今回のテーマは「冒険」
推薦者 柴田菜生さん(帯広市図書館)

困難に勇気と知恵で立ち向かう

時代が変わっても、冒険物語は子どもたちを興奮の世界へ誘ってくれます。柴田さんは、子どものころに好きだった「マジック・ツリーハウス」(メアリー・ポープ・オズボーン著、食野雅子訳/メディアファクトリー)のシリーズを紹介してくれました。

米国に住むジャックとアニーのきょうだいが、本の中の世界へ移動できる魔法のツリーハウスを使って冒険する人気ファンタジーです。タイタニック号の悲劇や第2次世界大戦など、歴史や文化にも触れられ、これまで50巻までが発行されています。

夏の終わりには17巻の「聖剣と海の大蛇」=写真=がお薦めです。魔法使いのマーリンから、アーサー王の聖剣「エクスカリバー」を取り戻して、と頼まれたジャックとアニー。次々と襲いかかる困難に、勇気と知恵で立ち向かっていきます。「2人で頑張るシーンに、力を合わせる大切さを感じました」と柴田さん。スケールが大きく、苦手なことにも挑戦し解決していくシーンに引き込まれます。小学校中学年から。

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(2023年9月6日 北海道新聞帯広・十勝版掲載)

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