性教育、子どもと考えたい 釧路の秋田さんが会設立 「気軽に語り合える場を」

性教育に関する絵本を手に「性をともに学び語り合う会@くしろ」の活動を紹介する秋田麻耶子さん

親子で性について学ぶ場をつくろうと、釧路市の会社員秋田麻耶子さん(33)が「性をともに学び語り合う会@くしろ」を立ち上げ、活動を本格化させた。秋田さんは「性の話をタブー視せず、気軽に語り合える場をつくりたい」と、性教育の絵本の読み聞かせやワークショップを開いている。

秋田さんは5歳と3歳の姉妹の母。昨年2月に一人で会を発足し、これまで10回ほど親子向けのイベントを市内で開催。イベントでは妊娠する仕組みを描いた絵本の読み聞かせや、他人に体を触られて不快な時に「嫌だ」と声をあげる練習などを行う。希望者にはLINEのオープンチャットに参加してもらい、普段から情報交換している。

秋田さんが活動を始めたのは、幼少期の経験が大きい。5歳のころ家族とスーパーで買い物中、通りすがりの男性に下半身を触られた。それからスーパーに行く度に「犯人がいるのでは」と怖くなり、背後から襲われないよう店の陳列棚に背を向けながら歩くようになった。話を聞いてショックを受けるのではと思い、両親には相談できず、一人で恐怖心を抱え込んだ。

これまで活動で延べ約50人の親子に関わった秋田さんは「性について普段から知識を持って子どもと会話していれば、困った時でも周りに相談しやすくなる」と話し、今後もイベント開催を通じて性教育を身近に感じられる環境づくりを続ける考えだ。

活動の詳細はインスタグラム(@ikiru.tsunagu.kushiro)で発信している。問い合わせもインスタグラムへ。(長谷川史子)

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