滝川の3歳児、歯並び・かみ合わせに問題 コロナ禍後急増、3倍に マスク生活も一因か

歯と口の健康週間に向けた啓発展示=滝川市役所ロビー

【滝川】市が行う3歳児健診で、歯並びやかみ合わせに問題のある子どもの割合がコロナ前に比べ約3倍に増えている。中でも上の前歯が前に出ている上顎前突(じょうがくぜんとつ)の増加が著しい。市は、よくかむことで防ぐことができると指摘する。

外遊び減 口の筋肉発達遅れ影響?

3歳は乳歯が20本生えそろい、かむ機能が備わってくる時期。歯並びやかみ合わせに問題がある子どもは2018年度では11.6%だったが、21年度では32.6%と3倍近くになった。

上顎前突は2.1%(18年度)から11.3%(21年度)へと5倍以上に増えた。これまではおしゃぶりや指しゃぶりなど原因が分かっていることが多かったが、コロナ禍後はそのような癖がない子どもでも、症状が表れるようになっているという。

市健康づくり課の沢田美江・歯科栄養係長(歯科衛生士)は、コロナ禍で外遊びの機会が減り、口の周りも含めた体全体の筋力が以前と比べ未発達なことが関係していると推測する。

口の周りの筋力が発達しないと、口を閉じている時間が減り、前歯が出やすくなるという。また、マスクをしているとマスクの中で口を開けて呼吸することが多くなり、口を閉じにくくなることも一因とみる。

一方、かみ合わせた時に下の歯が見えなくなる過蓋咬合(かがいこうごう)も5.0%(18年度)から9.5%(21年度)へと増えてきている。これも体全体の筋力がつかないことで、うつむいた姿勢になりやすくなった結果、下あごが発達しなくなったことなどが原因という。

市は6月4日からの歯と口の健康週間に合わせて、市役所ロビーで啓発展示を実施。また3、4の両日、市保健センター(明神町1)で4年ぶりに開くイベントで、口の筋力測定やガムを使ったかむ力のチェックなどの体験コーナーを設ける。良い歯並びのために正しい姿勢の大切さを周知したい考えだ。3日は午後1時~3時、4日は午前10時~正午。問い合わせは、市保健センター、電話0125・24・5256へ。(陳岡俊哉)

この記事に関連するタグ

2024
5/10
FRI

Area

北海道外

その他