心も体もすくすく、公園遊び! 年齢に応じた過ごし方を

画像はイメージ(IYO / PIXTA)

暖かい日が増え、子どもが伸び伸びと公園で遊べる季節になってきました。公園は、子どもが楽しみながら心や体を成長させることができます。歩けない頃から遊具で遊ぶようになる頃まで、年齢に応じた過ごし方があります。さあ、親子で公園に出かけましょう。


4月中旬、札幌市東区の会社員沖野優子さん(41)は次男叶志郎(きょうしろう)ちゃん(11カ月)ら子ども3人を連れ、同市豊平区の月寒公園を訪れました。沖野さんが見守る中、叶志郎ちゃんは芝生を触ったり、ハイハイをしたりして過ごしました。「公園で草や土に触れ、全身で喜んでいます」

母親の沖野優子さん(右)に見守られながら、公園の芝生に座って遊ぶ叶志郎ちゃん

母親の沖野優子さん(右)に見守られながら、公園の芝生に座って遊ぶ叶志郎ちゃん=札幌市豊平区の月寒公園

札幌こども専門学校(中央区)で、保育士などの資格取得のための実習を指導する教員高橋宏輝さん(48)は「公園遊びはコミュニケーション能力を高めたり、体のバランス感覚を養ったりなど子どもの成長に良い影響があります」と話します。

1歳まで|興味や関心が広がる

1歳までは屋外に出ることで「世界が広がり、興味や関心が育ちます」。首がすわる4カ月ぐらいまではベビーカーに乗せて散歩するだけで良いといいます。首がすわってからは、レジャーシートなどの上で遊ばせましょう。

1歳|ボール遊びがおすすめ

体を動かすことで、脳の発達も期待できます。1歳になると手先の細かい動きができるようになるので、ボール遊びも良いです。ただ、歩行が不安定で転びやすいため、芝生のある公園が望ましいといいます。

2歳|ルールを学ぶ機会に

2歳からは、さらに心身が発達して遊具で遊ぶようになります。ブランコの順番待ちや砂場で使うスコップなどの貸し借りを通じて、基本的なルールを身につけていきます。

4歳から|集団遊びで社会性が育つ

4歳以上では、鬼ごっこなど集団で遊ぶ機会が増えます。高橋さんは「人間関係を学ぶ良い機会なので、保護者は状況にもよるが、できるだけ見守ることを心がけて」と助言します。公園で遊ぶ時間帯は「午後は疲れがたまってくるので、なるべく午前中が良いです」。

子どもの成長に合わせた公園の過ごし方

遊ぶ時には公園の決まりを守り、遊具に利用推奨年齢を知らせるシールが貼ってあれば確認します。日本公園施設業協会(東京)独自の安全基準に基づいて設計・製造された遊具には、適切に遊べる年齢区分を示したシールがあります。 公園によっては、ボール遊びやペグを打つテントの設営が禁止されているところもあるので、園内の掲示などで確認します。クマの出没情報にも注意しましょう。

服装や持ち物で注意することについて、子どもが自由に遊べる居場所づくりに取り組む「さっぽろ冒険遊びの会」の世話人岡村恵子さん(56)は「春は長袖、長ズボンにスニーカーを履き、帽子をかぶります。夏も虫が多い森など、場所によっては長袖や長ズボンがお勧め」といいます。

フードやひものある服、キーホルダーなどは遊具にひっかかる可能性があるため避けましょう。岡村さんは「付き添いの保護者もズボンとスニーカーなど、汚れても良い格好で一緒に遊んで」と呼び掛けます。

持ち物はタオルや羽織れる物、ビニール袋やペットボトルに入れた水など。ビニール袋は「拾った木の実などを入れて持ち帰れます」といいます。

取材・文/田口谷優子(北海道新聞記者)

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