服装、外遊び、健康管理…幼児の冬の過ごし方のポイントは?

写真はイメージ(YUMIK / PIXTA)

年の瀬が近づくにつれて、今年も冬が本格化してきた道内。屋内外の気温差が大きくなり、乳幼児のいる親にとっては子どもの服装や外遊び、健康管理などに気を使う季節がやってきました。冬の過ごし方で注意したいポイントを、地域の保護者たちから相談を受けている札幌市中央保健センターの子育て支援担当者に聞きました。

室内の湿度は50~70%

室温は22度から25度。冬は乾燥しやすいため、洗濯した衣類を干したり、加湿器を利用したりして、湿度を50~70%に保つようにこころがけます。乳幼児の体温は一般的に大人に比べて高いので、服装は「大人より1枚少なく」が目安になります。例えば、汗を吸いやすい肌着と、綿素材のトレーナーなどで十分といいます。ただ、室内で少し肌寒いと感じた時や外出する場合は、着脱が簡単なカーディガンなどを調節用として重ね着するといいでしょう。

防寒着は動きやすく/帽子でけが防止/手袋は手首長めに

雪遊びをする場合は防寒装備を万全にしてください。つなぎの防寒着は、ぬれにくい素材で適度にゆとりのあるサイズが動きやすいです。帽子は耳が隠れると暖かく、転んだ時のけが防止にも。つばは、前が見えづらくなることがあるので、ない方がいいでしょう。マフラーは首回りの動きが楽になるよう厚すぎないように。

手袋は、手首の部分が長いのがお勧め。落としやすいので左右の手袋をひもでつなげて、防寒着の首の後ろのタグ部分などを通すといいでしょう。ひもが長すぎると、手袋をひきずったり、ひっかけて転んだりするので注意を。靴下は冬用の厚手で、長靴に雪が入るのを防ぐ靴カバーも利用します。

親子で防寒装備をした後は、公園や広場など安全な場所へ。お座りが安定するようになったら、そりに乗せて移動することもできます。外気に触れる心地よさ、雪の感触や景色を楽しんでください。冷気の呼吸で心肺機能も丈夫になるといいます。

子どもの成長に合わせて、遊び方はさまざま=イラスト参照=。天気のいい日の午前中、10分~15分の短時間でもいいです。冷気に当たる緊張と運動で生活にメリハリがつくと、ぐっすり昼寝できる利点もあります。雪の積もった公園では、雪が陥没しやすい遊具周辺には近寄らないように。

人混み避けうがいや手洗いを

冬に流行する感染症はインフルエンザのほか、鼻づまりやしつこいせきを伴うマイコプラズマ、たんがからまった重いせきが出るRSウイルス、ノロウイルスやロタウイルスによる胃腸炎などがあります。

予防法は、他の感染症と同様に、できるだけ人混みを避け、外出から帰ったらうがいや手洗いを励行することが一番。まだうがいができない場合は、水分を取ってのどの乾燥を防ぎます。井戸水や生の二枚貝は十分な加熱が必要。規則正しい生活と栄養バランスの取れた食事、散歩や外遊びなどの運動で免疫力を高めたいですね。

取材・文/安宅秀之(北海道新聞編集委員)

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