ダンスで心うきうき、子どもの輪 上砂川の協力隊員・千代崎さん 教室開設「発表の場増やしたい」

発表会の後、子どもたちに囲まれる千代崎さん(前列中央)

【上砂川】町地域おこし協力隊員の千代崎文哉さん(25)は、昨年町内に開設した子ども向けのダンス教室で、地元小学生に踊りの楽しさを伝えている。成長期の体作りだけでなく、ダンスを通じて子どもたち同士の輪もできてきた。「家庭でもダンスの話題が出るなどし、子どもや保護者の心がより豊かになってほしい」と願い、熱心に指導を続けている。

千代崎さんは北竜町出身。ダンスが得意で、19歳から滝川のスタジオに通うなど練習を重ねてきた。2020年8月に上砂川町の協力隊員となり、町民交流施設「まちの駅ふらっと」のホームページ管理や、高齢者向けダンス教室「クレイン」の運営を担う。

子どもに指導しようと考えたのは、留萌管内天塩町で同町の協力隊員が行っている子ども向けダンス教室を視察に訪れた時だった。うまく踊れて喜ぶ子どもたちの表情を見て「すてきだ」と感じたからだった。

千代崎さんは21年の秋から児童館で子どもたちに週1回教え、手応えをつかむと、昨年5月から町民センターでダンス教室を開講。初心者向けの「入門」と経験者向けの「初級」の2クラスで、週1回1時間教えている。

教室に通うのは小学1~4年の16人。ダンスはヒップホップで、体を軽やかに動かし、子ども同士が仲を深め合ってきているという。中央小1年の平間凜さんは「先生は優しく、体を動かすのは楽しい。これからも続けたい」と声を弾ませる。

初の発表会は昨年12月末に開いた。児童は家族らを前に「踊」(Ado)や「エジソン」(水曜日のカンパネラ)などの人気曲に乗り、息の合った躍動感あふれるダンスを披露。観客から大きな拍手を浴びた。踊り終えた中央小1年の石田絆心(きずな)さんは「緊張したけど楽しかった」と話す。千代崎さんは一人一人に、「しっかり踊れていた。自信を持って」などと声を掛けながら、賞状を手渡していた。

千代崎さんは「頑張って練習した成果を見せられた。今後、発表の場も増やしたい」と話している。

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