連載【0カ月からの育児塾】
赤ちゃんの肌トラブル 汗や汚れ、こまめなケア大切
今回は、赤ちゃんに起こりやすい肌トラブルとスキンケアについて解説します。特に秋から冬は乾燥しやすい季節です。北海道助産師会会長の高室典子さん(札幌)は「赤ちゃんの肌は、外からの刺激に弱く、デリケート。こまめなケアが大切です」と話します。
赤ちゃんの肌は水分をたっぷり含んでいると思われがちですが、《1》季節を問わず、肌がかさかさしやすい《2》表皮が薄く、大人の半分くらい《3》暑がりで汗をかきやすい《4》紫外線に弱い―という特徴があります。頭や顔、首、手、脇、股、お尻、膝や耳の後ろは特に汚れやすいです。肌と肌が接するところは、汗が乾きにくいので注意してください。
乳児湿疹
生後3~4ヵ月の終わりぐらいまでに起こりやすいトラブルには、乳児湿疹があります。乳児脂漏(しろう)性湿疹は紅斑(こうはん)が出たり、鱗(うろこ)状のかさぶたができたりします。乾燥性の湿疹は肌がかさかさします。 出やすい場所は皮脂の多い頭や顔、首と、胸や背中の上側です。湿疹はせっけんでよく洗い、清潔に保つことで改善します。「ただし、湿疹の表面が化膿(かのう)した場合には、病院に行ってください」と高室さん。
おむつかぶれ(接触性皮膚炎)
次は、おむつかぶれ(接触性皮膚炎)についてです。赤ちゃんはおしっこを1日10~15回、うんちも1日2、3回します。長時間、汚れたままだとおむつの中が蒸れ、肌がただれたりするため、こまめにおむつを交換し、水分を含んだ綿で拭いたり、シャワーで流したりしましょう。
紙おむつは蒸れやすいので、時々外してベビーパウダーを付けたり、30センチ以上離してドライヤーで弱い冷風を当てたりして、肌を乾燥させると良いでしょう。布おむつの場合は繊維の中に汚物が入り込むため、よく洗濯し、天日干しすることが大切です。
あせも
赤ちゃんは汗かきなので、あせももできやすいです。あせもはおむつの中もできるので、注意してください。厚着をさせず、汗をかいたら拭いてクリームなどで保湿してください。グラフィック「赤ちゃんの1日のスキンケア」を参考にしてください。
スキンケアの基本は《1》汚れを「洗う」《2》水分を「補う」《3》紫外線から「守る」―の三つです。新生児から生後6カ月までは、いろいろな湿疹が出ます。スキンケアに使う商品は、新生児・乳幼児向けのアレルギーテストをクリアしているものを選んでください。
クリームなどで新しいものを使う時は、赤ちゃんの肌に少し付けて異常が出ないか確認することをお勧めします。1日1回ではなく、何回も塗ることがポイント。高室さんは「保湿は赤ちゃんの体に触れるチャンス。たくさん触ってあげて、楽しい時間を過ごして」と呼びかけています。動画では、起こりやすい肌トラブルやケアの仕方について詳しく紹介しています。
取材・⽂/田口谷優子(北海道新聞記者)
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