• #9|「あそぶ→そだつ」パズル 成長に合わせて


    「あそぶ→そだつ」
    遊びを通した⼦どもの発達について詳しい増⼭由⾹⾥さん(札幌国際⼤准教授)が、さまざまな遊びの意味を解説。北海道新聞朝刊「⼦育て⾯」で毎⽉第3⾦曜⽇に連載しています


    形の違いが分かるようになる1歳ごろから遊べるのが、型はめやパズルです。丸や三角、四角といった簡単な形を使ったものから、徐々に複雑な形のパズルを楽しめるようになります。成長に合わせて形やピースの数を選びましょう。
     
    数カ月前に訪れた札幌市内の保育園で、2歳の男児が「とびらパズル 農場」で遊んでいました。農場の小屋がテーマで、扉や壁、大小の屋根のピースごとにつまみがつき、指で取ったりはめたりできます。それらのピースを外すと、動物がいたりトラクターがあったりと小屋の内部の様子が描かれているのも、このパズルの面白いところです。
     
    男児は、ひし形の小さい屋根のピースを外すと、猫がいると教えてくれました。すべてのピースを外し終えると、はめることに挑戦します。形の認識だけでなく、ピースに描かれた人や動物の上下を確認しながら、次々とはめていきます。

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    最後に残ったのは、小さい屋根のピースです。ここには上下の位置関係が分かる絵が描かれていないので、正しくはめるのは簡単ではありません。どうしたらはまるか―。単に押し込むのではなく、一辺を合わせたり、手首をひねって向きを変えたりしながら、ようやくはまりました。
     
    型はめやパズルは全部入った時が、とても気持ち良いです。この達成感や満足感が、次の“挑戦”への意欲へとつながり、自分の力を信じる糧となります。
     
    2歳過ぎから3歳にかけて、さまざまな物との関わりを通し、形だけでなく、色や大きさ、長さ、重さなど物の性質や仕組みの理解が進みます。それらの認識が進むと言葉の獲得も進みます。大人は上手に言葉をかけつつ、子どもが感じていることや不思議に思っていることを共有しましょう。

    増山由香里

    増山由香里(札幌国際大准教授=発達心理学)

      1972年生まれ、岩見沢市出身。岩見沢東高から藤女子短大(当時)へ進み、幼稚園教諭、保育士資格を取得。保育現場で勤務後、北大に編入し、北大大学院に進んで修士課程修了。旭川大学短期大学部准教授などを経て2017年から札幌国際大人文学部准教授。保育現場での出合いから、おもちゃや絵本への関心を深めた。編著に「具材―ごっこ遊びを支える道具」(17年、庭プレス)がある

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