• 子どものあせも予防対策 体の洗いすぎに注意

    (写真はイメージ/提供:PIXTA)
    暑さで汗ばむ日が続き、特に乳幼児はあせもができやすい時期です。悪化すると感染症にもつながりかねません。あせもにならないための日々のスキンケアや対策について、専門医に聞きました。

    薄い乳幼児の皮膚 長湯も注意

    札幌市中央区の勝田千恵美さん(38)は1歳5カ月の息子のあせもが気になっています。保育園の方針で布オムツをつけ、6月からお尻に赤い湿疹がでるように。皮膚科で処方された塗り薬を使うと改善するのですが、やがて再発するとのこと。「秋には治ると思うけど…」と心配そうです。

    同区の佐川もと子さん(34)の3歳の息子は、ひじの内側や帽子が触れるおでこにあせもができます。「クリームを使っていいか分からず、特にケアはしていません。予防法を知りたいです」

    たけだ皮膚科スキンケアクリニック(札幌市厚別区)の武田修院長(52)によると、あせもは作られ過ぎた汗が順調に体の外に出なくなることで発症します。汗を作る汗腺の数は生涯変わらず、子どもは大人と比べ皮膚の面積あたりの汗腺が多くなります。さらに体温調節機能も未発達なので汗をかきやすく、あせもができやすいのです。同病院はホームページであせもを悪化させないための注意点を公開しています=表=。かゆみが強く湿疹になったらステロイド外用薬が必要です。

    あせもを悪化させないための注意点

    保湿が大切 1日2回基本

    あせもで引っかいた皮膚が傷つくと細菌が繁殖し「とびひ」になる懸念もあります。とびひの多くは水ぶくれができ、それが破れて出たつゆに接触すると感染します。武田院長は「目に見えない所にも原因の菌が広がっている可能性があり、単に患部を消毒するだけでは感染が収まりません。抗生剤の飲み薬が有効です」と説明します。

    あせもを防ぐには、体の洗いすぎは禁物です。乳幼児の皮膚の厚さは大人の3分の1から2分の1ほどで、皮膚を刺激から守るバリアー機能を持つ皮脂膜が薄いからです。皮脂膜はせっけんで洗えば洗うほど失われます。

    武田院長は「汚れやすい頭部と陰部は毎日せっけんをつけていいですが、そのほかの体は37~38度のシャワーで流すだけで十分。長湯も皮脂膜を壊すので、お湯につかったまま子どもを遊ばせるのは避けて。湯船につかる時間は10秒でも良いくらいです」と助言します。

    武田修院長
    武田修院長

    皮膚から水分が蒸発しないように油分で覆う保湿も重要です。武田院長は「保湿では、皮膚に水分を与える“保水”がポイントです」と強調します。水道水は皮膚にしみ込みづらいので、乳幼児にも安全な化粧水で潤すのがお勧め。保水した後、少量のクリームやオイルなどの保湿剤を薄く塗ります。朝と晩の1日2回が基本で、皮膚の調子が良いなら1回に減らし、乾燥が強い時は増やす。入浴後はタオルで水滴を拭き取ってから保水します。

    また、子どもが激しく汗をかかないよう気をつけたいところ。眠った直後に布団をかけると体の熱がこもり大量の汗をかきます。「寝入ってから小一時間は、おなかにタオルをのせるだけで大丈夫。タオルを1枚背中にはさみ、1時間ほど後に取り出せば寝汗の刺激を緩和できますよ」と武田院長。かゆがって眠りづらそうなら、保冷剤にタオルをまいて枕にすると首回りが冷やされ、かゆみや汗がやわらぐといいます。

    ベビーカーや抱っこひもは熱がたまりやすいので、小さな保冷剤にハンカチを巻き、子どもの体に当てて冷やすと良いそうです。オムツや帽子の肌と触れる部分にガーゼハンカチをはさんでおくと、あせもになりづらいとのことです。なお武田院長は、ベビーパウダーや天花粉について「粉が固まって肌に残ると雑菌が増える可能性があり、勧めていません」といいます。

    取材・文/町田誠(北海道新聞編集委員)

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